キャリアパークが実施した「企業選びで重視する点ランキング」によると、就職活動で重視する点1位は「業務内容」だったそうです。
2位:勤務時間・所在地
3位:会社の雰囲気
4位:給与・昇給・昇格
5位:福利厚生
この結果には、うなずける気がします。仕事を探そうと言うとき、わたしも自分がやりたいことや向いていることを基準にするからです。
ただ、自分がここで働きたいと思う「会社」とは、どんな存在なのか?
サイボウズ株式会社社長の青野慶久さんは、著書『会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。』の中で、「カイシャとはこれだ」と指で差せるものがないと語っています。なのにそこでは「我慢レース」が行われているのだ、と。
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『会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。』
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会社で楽しく働くために、社内で試した実験と法則が語られています。
なので会社員や人事の方におすすめの本ですが、就職活動中の学生が読む方が得るものが多いのではないかと思います。
「会社」とは、どんな存在なのか?
日本には「会社法」という法律があって、会社の設立、組織、運営及び管理について定めています。
小難しい法律を読むよりも、『会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。』を読む方が、「会社」という存在を理解できるからです。
コレと指差せるものがない「会社」には、実体がありません。
でも、多くの人が「会社」に勤めていたり、「会社」をつくろうとしたりしています。また、「会社」であがった利益はどこにいくのか、それを決めているのは誰か。なぜ社員の自分よりも、社長の方が給料が多いのか。
そうした「会社」を「会社」たらしめている輪郭が、よく分かるんですよね。
こうしたことが、第一章に書かれています。
わたしは社内研修を担当しているので、第四章以降の「サイボウズでやってきた実験」に関心があったのですが、この「会社」とは?の章の方が興味深く読めました。
ドキリとしたのは、「カイシャのため」にがんばってますという人への警告です。
こんなにアケスケに言っちゃっていいのか。笑
そして、青野さんはこう指摘しています。
先の「企業選びで重視する点ランキング」には、「勤務時間・所在地」「会社の雰囲気」などの項目はありましたが、それはとても表面的なのではないか。
「社長」や「役員」は入っていませんでしたが、「カイシャというモンスター」のすべてを決めている人の人柄にも、もっと注目すべきだなと思ったのでした。
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