次はどんな本を読もうかな。 そう思った時、わたしは新聞の書評欄や、SNSで本を探すことが多いです。「王様のブランチ」で、編集者の松田哲夫さんがガイドしてくれる「松田チョイス」のコーナーも楽しみに見ていました。 こうした新聞や雑誌、テレビで紹介してもらうために活動しているのが、PRパーソン。『進む、書籍PR! たくさんの人に読んでほしい本があります』の著者である奥村知花さんも、新刊書籍のパブリシティを専門にされている方です。 本との出会い、読んでほしい本が世の中に広がっていく様子に、興奮してしまうお仕事エッセイです。 ☆☆☆☆☆ 『進む、書籍PR! たくさんの人に読んでほしい本があります』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ 『日本の統計2021』 によると、2019年に、日本では71,903冊の書籍が発売されました。1日に約196冊もの本が世に出ている計算になります。 (出典:総務省統計局『日本の統計2021』 https://www.stat.go.jp/data/nihon/index1.html ) そんな数、全部読めない!!! たぶん、タイトルを追うだけでも大変なことになってしまいます。 そこで奥村さんのような書籍のパブリシティをしている方がガイド役となり、テレビ局などに企画として売り込むわけです。 テレビで紹介されることや、書評欄に取り上げられる効果は絶大だそう。 盛岡にある「さわや書店」で名物店長と呼ばれていた伊藤清彦さんは、乙武洋匡さんの『五体不満足』を読み、テレビで紹介されるタイミングを逆算し、在庫を確保したそうです。 当時、乙武さんは大学生だったので、試験期間が明けた頃に動くだろう……と推理。前もってあちこちに手配をしておいたのだとか。 お客様のために“名物”店長が取り組んできたこと 『盛岡さわや書店奮戦記』 #532 一冊の本を世に出すために必要なのは、著者自身の努力だけではありません。編集者、出版社の営業、書店員、そしてパブリシストたちが一丸となって取り組むんですね。 本への愛情と仕事への熱意に打たれました。 奥村さんは、自分の肩書きを「本しゃべりすと」としているそう。 いいな、この肩書き。