詐欺師がだまし、だまされ、だまし返す「オーシャンズ」シリーズが好きな方におすすめの韓国映画が、「10人の泥棒たち」です。
10人の国際的プロ集団=泥棒たちが集まって世界に1つしかない幻のダイヤモンドを狙うことになるのですが、チームの信頼感はゼロ、計画を狂わせる昔の恋と現在進行形の恋、復讐と、てんこ盛りの要素を抱えつつ、スタイリッシュなコンゲームが繰り広げられます。
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映画「10人の泥棒たち」
DVD
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仮釈放された金庫破りの名人ペプシ(キム・ヘス)が向かったのは、韓国を拠点とする窃盗団のボス・ポパイのところ。そこに、かつてのパートナー、マカオ・パクから世界に1つしかない幻のダイヤモンド「太陽の涙」を盗み出す計画が持ち込まれました。6人の韓国泥棒チームは香港に向かい、4人の中国泥棒チームと合流。それぞれの得意技を駆使して「太陽の涙」奪取を目指しますが、お互いがお互いのことを疑い、裏をかく秘密計画も準備。ダイヤを手に入れるのは誰!?
あらすじを見てお分かりのように、「オーシャンズ11」からインスピレーションを受けているようですね。監督したのは、チェ・ドンフン。これが長編4作目です。
とにかく大人数が多言語で話している映画です。笑
韓国語、標準中国語、広東語、英語、日本語と、5つも出てくる。俳優は韓国人と中国人(香港俳優)なので、お互い言葉が通じなかったり、セリフがたどたどしかったり、「なんでこんな複雑な設定に?」という気がしちゃいます。
先日ご紹介した「暗殺」がチェ監督の作品です。そして、日本統治下の満州が舞台だった「暗殺」でもやはり、大人数が多言語で話すドラマでした。
https://note.com/33_33/n/n8e49f205a03b
こうなると、もう監督が好きなんだなーとしか思えない。笑
出演俳優もかぶっていて、ワイヤー使いのプロを「猟奇的な彼女」のチョン・ジヒョンが、韓国チームのリーダーを「神と共に」のイ・ジョンジェが演じています。チョン・ジヒョンの小生意気な感じがいい!
(画像はKMDbより)
イ・ジョンジェの悪っぷりはそのまま。
(画像はKMDbより)
キム・スヒョンの純朴でひょうきんな青年姿は、愛らしいしかない。
(画像はKMDbより)
そんな中で「10人の泥棒たち」では、キム・ヘスが演じる金庫破りの名人ペプシの姉御っぷりがかっこいいです。小娘にも、おばさまにも、言葉の通じない中国美女にも負けない押しの強さ。
(画像はすべてKMDbより)
そしてこの映画の見どころは、実はダイヤを盗み出した“あと”なんです。あっちもこっちも詐欺師で、お互いにワナを仕掛けているので事態が二転三転するハラハラ感がいいですよ。「ひーっ!」感満載のアクション、大人の恋愛のドロくささ、見どころはいっぱいです。
闇世界を牛耳るナゾの男ウェイホンが乗るベンツGは、イ・ジョンジェの個人所有のものだそう。なのに、映画の中でワイヤーを使ったアクションや、ビルの壁にへばりついての銃撃戦にはCGを使わなかったとのこと。
削れるところは削りつつ、アクションにはお金をかけたということですかね。
ちょっと爽快感が欲しい時に、ぜひ!
映画「10人の泥棒たち」138分(2012年)
監督:チェ・ドンフン
脚本:チェ・ドンフン
出演:キム・ユンソク、キム・ヘス、イ・ジョンジェ、チョン・ジヒョン、サイモン・ヤム、キム・スヒョン、キム・ヘスク、オ・ダルス
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