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“ジャンプの法則”は海を越える!? 起業を目指す若者たちの溌剌ストーリー ドラマ「スタートアップ:夢の扉」 #520


友情・努力・勝利。

2020年10月17日から始まり、現在Netflixで配信中のドラマ「スタートアップ:夢の扉」は、韓国ドラマにこの「ジャンプの法則」を取り入れたストーリーといえるものでした。さすが黄金の方程式は海を越えるんですね……。

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ドラマ「スタートアップ:夢の扉」
https://www.netflix.com/title/81290293

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<あらすじ>
両親が離婚し、ソ・ダルミは、姉のインジェと母と別々に暮らすことに。おまけに交通事故で父を亡くしてしまう。落ち込むダルミを見かねた祖母は、食堂にかくまっていた少年ジピョンに文通してくれるよう依頼する。架空の少年「ナム・ドサン」から届いた手紙に励まされ、ダルミは笑顔を取り戻すが、ジピョンは祖母のもとを出奔。大人になり、インジェと再会したダルミは、パーティーに彼氏を連れて行くと約束してしまい、「ナム・ドサン」を探すことにするが……。


「週刊少年ジャンプ」は、「友情・努力・勝利」の3要素のうち、最低1つを入れることが編集方針といわれています。最近ではこれに加えてキャラクターの魅力も重視しているのだとか。

一方で韓国ドラマにおける3要素といえば「復讐・格差・初恋」じゃないかと思います。

「スタートアップ:夢の扉」は、見事に三拍子がそろっていて、キャラクターの魅力も全開。ヒットの法則である「ジャンプの法則」の法則まで踏襲しているんですもん。おもしろくない訳がないのです。

タイトルに「スタートアップ」とある通り、メインのキャラクターは韓国のハイテク業界で起業を目指す若者たちです。まずは「SAND BOX」というサポート企業に選ばれ、投資を募り、事業を軌道に乗せ、売却する。

起業を目指す人にとっては、各フェーズで陥りがちなトラブルをシミュレーションするような気持ちになれるかもしれません。

なにしろベースが「友情・努力・勝利」なので、ワクワク感とハラハラ感にあふれたドラマです。そこに韓国ドラマの定番「復讐・格差・初恋」がからんでくる。脚本が中だるみすることもないので、一気に観られるドラマだと思います。

ソ・ダルミを演じるペ・スジは、もともとアイドルグループ Miss AのメンバーでJ.Y. Park率いるJYPの所属でした。学園ドラマの「ドリームハイ」や、映画にも出演しています。

そして、架空の少年であり、天才プログラマーのナム・ドサンは、ナム・ジュヒョクが演じています。

ドサンの仲間RGBトリオ、韓国人初のメジャーリーガーであるパク・チャンホ本人のカメオ出演、やたらと愛らしく思えてしまうAIの“ヨンシル”など、クスッとポイントも満載です。


投資家「(AIに)なんで眠れないんだろう?」

AI“ヨンシル”「悩みがあるようですね」

投資家「どうやって解決すればいい?」

AI“ヨンシル”「ぐっすり眠ってください」


わたしは起業やAIに興味がなかったけれど。人を幸せにする技術には期待したいなと思えました。AI“ヨンシル”を使ってアプリを作るとしたら。

……忘れ物がないかを教えて欲しいな。


ドラマ情報「スタートアップ:夢の扉」tvN 全16話(2020年)

演出:オ・チョンファン

脚本:パク・ヘリョン

出演: ペ・スジ、ナム・ジュヒョク、キム・ソンホ、カン・ハンナ

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