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こじらせ男子の当事者研究 『さよなら、俺たち』 #605


昨日3月8日は「国際女性デー(International Women's Day)」でした。1904年、ニューヨークで婦人参政権を求めたデモが起源となり、1975年に国連によって制定されたのだそうです。

こういう記念日的なものって、当日まではとても盛り上がるんですが、過ぎたとたんに終わってしまったようになることも多いような気がします。

おまけに「フェミニズム」と聞くと、(怒られている気分……)と感じる男性もいると聞いたので、今日は男性にお勧めの本を紹介しようと思います。

「恋バナ」に興味があって収集していたら、自分の男性性の呪縛に気がついたと語る清田隆之さんのエッセイ集『さよなら、俺たち』です。

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『さよなら、俺たち』

(画像リンクです)

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清田さんは「恋バナ収集ユニット」として活動する桃山商事の代表でいらっしゃいます。本には、こんな告白があります。

“両親はどちらもお店(注:電気屋さんだそう)に出ていたが、家事に関してはほとんど母親が担っていた。私はそのことになんの疑問も持たずに育った。自分が着ている衣類は、脱いでカゴに入れたらいつの間にかキレイになってタンスに入っているものだ……という感覚で生きていた。”


この「感覚」は、もしかしたら男性に限らないかもしれません。

子どものころ、お母さんがすべての家事をこなし、お父さんがそれを当たり前としていたら、そこに「感謝」が必要だなんて意識は育たないから。

加えて、社会から「料理上手な女」になろう的な、「たくましい男」になろう的な情報にさらされるのだから、「感覚」はより強固になって再生産されていくのではないでしょうか。

韓国映画の「82年生まれ、キム・ジヨン」にも、夫の実家で過ごす正月休みのシーンがありました。ご家族皆さまがくつろぐ中、嫁だけがあれこれの支度をしています。


清田さん自身、同じような状況を経験して、「自分はこうしていていいのか?」と、うっすらした居心地の悪さを感じたそう。

恋バナ収集の活動を始めるまでは、特にジェンダー意識が高かったというわけでもなく、ただただ恋愛相談を聞いていただけ。1200人以上の女性の話を聞くうちに、こうした「居心地の悪さ」や自分の「性欲」について見直すようになっていったとのことです。

本には男性から見たフェミニズムのこと、性のこと、コミュニケーションのことが綴られているのですが。

「あ、すごいぶっちゃけ話だ」

最初に読んだ時、そう感じたくらい、男性目線で出来上がっている世の中を、男性自身がみつめたエッセイです。

“「女性の内面に対する解像度の低さ」というのは、自分を含め多くの男性に当てはまる傾向だったからだ。”


“我々男たちの行動様式や思考パターンが極めて論理的に分析されている。自分の意思やこだわりだと思っていたものが、実はジェンダーの呪縛によって生産されていたという発見に満ちあふれている。自分を客観的に省みることで、俺たちは「話の通じる男」になれるのかもしれない。”


真摯に女性の話に耳を傾けることで、大きなメリットもあったそうです。

・話を聞く力が身につく

・男らしさの呪縛が緩和した

いまの時代、めちゃくちゃ必要な能力!!

“俺たちはこのままでいいのか。 これからの時代私たちに必要なことは、甘えや油断、無知や加害者性など、自分の見たくない部分と向き合いながら、「俺たち」にさよならすることだ。”


男性に見えている世界と、女性であるわたしが見ている世界って、こんなに違うのかと感じた「こじらせ男子の当事者研究」。

女性はもちろん、「フェミニズムっていうと、責められているように感じる」という男性にもおすすめの一冊です。

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