その昔、「腐ったみかんの方程式」が話題になったことがありました。
「箱の中のみかんが一つ腐り始めると、他のみかんも腐ってしまう。だから、腐ったみかんは早く取り除かなければならない」
これを聞いた武田鉄矢扮する金八先生が憤慨していました。
「私たちはみかんを作ってるのではない。人間を作っているのだ!人間の精神が腐るということは絶対ない!!」
会社という場所もこれと似ていて、「腐ったみかん=カルチャーの合わない人」がいると、その空気は伝染していきます。でも、会社で作っているのは「人間」というわけでもない。
『NO RULES 世界一「自由」な会社、NETFLIX』には、足を引っ張るメンバーを1人加えたグループでは、成績が30~40%も低くなったという研究が紹介されています。
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『NO RULES』
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Netflixは、集団に凡庸なメンバーがいるだけで、組織全体のパフォーマンスが落ちると判断。勇気と規律を持って辞めさせるそうです。
スピード感があり、イノベーションの生まれる職場には「最高の同僚」だけが集まっている。
お互いを「最高の同僚」と認めているからこそ、常に率直なフィードバックを送り、コントロールによるリーダーシップではなく、コンテキストによるリーダーシップを推奨しています。
率直なフィードバックといっても、「思ったことをなんでも口にしていい」わけではありません。「4A」というガイドラインに則って行われます。
「4A」ガイドライン
1 相手を助けようという気持ちで(AIM TO ASSIST)
2 行動変化を促す(ACTIONABLE)
3 感謝する(APPERECIATE)
4 取捨選択(ACCEPT or DISCARD)
4のフィードバックを受け入れるかどうかは本人次第という姿勢も、Netflixらしいといえそうです。
休暇日数は指定しないとか、不要な社内規定を全部なくすとか、日本の企業だと「ひょえー」となっていまいそうなシステム。でも「ひょえー」と思ってしまう時点で、乗り遅れているのかもしれない。
自由って厳しいことがよく分かる一冊です。
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