世界に絶望したら、世界が変わってしまった!
事故で家族を亡くした引きこもりの高校生ヒョンスは、グリーンホームという古いアパートへと引っ越して来ます。自殺を考えていたとき、街に異変が……。
世紀末感満載、人間のエゴむき出しのドラマ「Sweet Home -俺と世界の絶望-」は、一気見必至のストーリーです。
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「Sweet Home -俺と世界の絶望-」Netflixで配信中
https://www.netflix.com/jp/title/81061734
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原作はwebマンガで、製作費2700万ドルをつぎ込んだドラマです。人間が化け物と化し、人間を襲うという点では「ゾンビ」なのですが、感染の原因は「欲」なんです。
ヒョンスのアパートはもちろん、街中にも化け物があふれだし、大混乱に。政治家がテレビで会見をするシーンがシュールでした。現在対処していることとか、通報先とかを語っていたと思ったら。
「国民の安全な知ったことかよぉぉぉ。ぐわぁぁぁ」
と、とつぜん化け物になる様子がリアルタイムで放送されてしまうんです。本音が人間を飲み込んで“変体”する姿は戦慄します。
グリーンホームに取り残されたのは、元特殊部隊の消防隊員、やたらと頭が切れる青年とその妹、欲深いコンビニのオヤジ夫婦、車椅子のおっちゃん、幼い姉弟ら、戦闘要員としては心許ないメンバーばかり。
死のうと思っていたのに、死にたくない状況になってしまったヒョンス。こういうドラマだと、主人公は最後まで感染せずに逃げ切れるのか、という展開になりがちですが、実は早い段階でヒョンスは感染してしまいます。
感染者=めったなことでは死なないため、化け物との対決に、いいようにコキ使われてしまうという、人間の「欲」の愚かしさを感じるストーリーです。
ただ、CGのクオリティは第1話が一番よかった気がするのですよね。回が進むにつれ、禍々しさが消えてしまったように感じました。その点、ゾンビモノは苦手という方でも、見やすいかもしれません。
シーズン1のラストがちょっと衝撃的で、2へと続くことが示唆されています。Netflixの人気作に続けて出演し、一躍スターとなったソン・ガンの、憂いのある瞳に引き込まれるドラマです。
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