たぶん誰もが一度は叫んだことがあるのではないでしょうか。
「助けて! ドラえもーん!」
明日で夏休みが終わる日とか、ウソがばれちゃったとか。あの時、ドラえもんがいてくれればどれだけ心強かっただろう……。
わりと利己的な記憶でドラえもんに愛着をもっていたけれど、わたしが見ていたのはテレビのアニメ。マンガの方は、ぜんぜん読んだことがありませんでした。
『おとなになるのび太たちへ』は、俳優や小説家、ラグビー選手や宇宙飛行士ら、それぞれの職業でトップとなった10人がレコメンドする、ドラえもんセレクションです。
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『ドラえもん』といえば、グータラなのび太くんが困ったら助けてくれる=甘やかしてるんじゃないかと思ってきたのですが。
菅田将暉さんがおすすめしている「サンタメール」の回は、
「見直したよ、のび太くーん!」
なんて声が鳴り響きました。もちろん、大山のぶ代さんの声で。
クリスマスに欲しかったラジコンがもらえなかったのび太くん。ガッカリしていると、ドラえもんが「サンタメール」なる葉書をくれるんです。そうして、望み通りのプレゼントを手にいれちゃう。
ここからがすごいんです。
「ぼくだけ楽しんじゃ悪いから」と、つかい残した葉書をみんなに配るんです。その善意が、とんでもない苦労を呼び込むとも知らずに……。
のび太くん自らが、「みんなのために」と動くなんて新鮮! 途中ですぐに疲れちゃうヘタレだけど、最後までやり抜く!
うわー、こんなお話があったんだとビックリでした。
菅田さんはこの話をおすすめする理由を、こんな風に説明しています。
「夢のある世界」を
作っていかなきゃいけない”
おとなになってから、子どものころ好きだったものに触れると、むかしとは全然違うところに感動している自分に気付きます。それはわたしが現実と折り合いをつける方法を身につけたということなのかもしれないし、そこそこ・ほどほどで妥協することができるようになったということかもしれない。
それこそが、「おとなになる」ということなのかもしれない。
でも。
「おとなって、そんなにつまんないものじゃないよ、のび太くん」と、いつでも言えるようにしたいと思ったのでした。
セレクションに参加されているのは、こちらの方々です。
猪子寿之/アート集団チームラボ代表
梅原大吾/eスポーツプレイヤー
梶 裕貴/声優
亀山達矢(tupera tupera)/絵本作家
菅田将暉/俳優
田村 優/プロラグビー選手
辻村深月/小説家
なかしましほ/お菓子研究家
はなお(はなおでんがん)/YouTuber
向井千秋/宇宙飛行士
辻村深月さんは、「映画ドラえもん のび太の月面探査記」で脚本を担当されていましたね。本では高校時代の思い出と友情について語っておられます。高校の時、すでに小説家になると決めて、ずっと書いていたのだそう。
ドラえもんファンって、すごい人が多くないですかね?
子ども向けに編集されたそうですが、いまも心にのび太くんがいる方にもおすすめです!
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