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『K-POPはいつも壁をのりこえてきたし、名曲がわたしたちに力をくれた』#756


音楽ライターまつもとたくおさんのニックネームは、「K-POP番長」です。

すごいな。こんなこと言ってみたい。でもわたしが名乗れるのは「あんこスケバン」とか、「アイスクリームボス」くらいだから、全然強そうじゃないですね……。

自ら「番長」と名乗るだけあって、『K-POPはいつも壁をのりこえてきたし、名曲がわたしたちに力をくれた』の幅広さは、とんでもなく良質なガイドブックでした。

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BTSはなぜ世界中で支持されているのか。

「これでは売れない」と思っていたMAMAMOOが、スターとなったのはなぜか。

などなど、数多くのK-POPアーティストが、時代性やコンセプト、ジェンダーといったテーマ別で紹介されています。

わたしはK-POPについてほとんど知らなかったので、「このグループ名は、こう読むのか!」といった基本的なことも知ることができ、とても新鮮でした。

たとえば「ITZY」。デビュー曲の「DALLA DALLA」は聞いたことがあったけど、なんて読むんだろうと思っていたんですよね。これが「イッジ」で、韓国語の「있지(あるでしょ)」だとは……。

へたに韓国語を学ぶと、ローマ字表記される韓国語が分からなくなります……。


それぞれのグループの成り立ちや、系列、カムバックするたびにアップデートされるコンセプトなどが分かるので、気になったグループの曲を探して聞いてみるのがおすすめ。

ただね。

大好きなロックグループ「YB」が載ってない……。

まぁ、彼らはK-ROCKのカテゴリだし仕方ないと思ったら、「SEVENTEEN」の項目で発見!!

“初期のインタビューで彼らが理想とするアーティストをあげているが、スーパースターのマイケル・ジャクソン、韓国ロック界の大物であるユン・ドヒョン、振付師のキーオン・マドリッド、ラッパーのルーペ・フィアスコなど、それぞれの理想とするところがまったく違うのだ。”
(太字はmame)

「YB」のボーカルであるユン・ドヒョンが、なんかすごい名前と並んでいる……。「YB」って、そんなすごいバンドなので、続編が出る時にはぜひ入れてほしい。


それにしても、さすがは「番長」。初期の頃からたくさんのグループを追いかけ、その栄枯盛衰を見つめてきた方といえます。

こんな人、どこかで見た……と思ったら、かつて「名物書店員さん」と呼ばれた伊藤清彦さんだった。

伊藤さんは、本屋として売りたい本を選ぶ時、新人を発掘せよと語っていたそうです。


出版社から書店に依頼して、「ゲラ(試し刷り)」を読んでもらうことがあるそうで、そんな時は、できるだけまだ無名の新人のゲラを読みなさいとのこと。お客さんの中にファンになりそうな人がいるかどうかを考えよ、ということです。

「○○賞」を受賞するような本は、勝手に売れていく。だから後回しにしてもかまわない。限られた時間を割いて読むのですからね。大胆な戦法だけど、なるほどなと思ったわけですが。

まつもとさんも、同じなのかもしれないなと本を読みながら感じたのです。それくらい、短いコラムの中に、各グループの新人時代から現在に至るまでの情報が詰まっています。


K-POPの音楽を特徴付けているもののひとつが、ラップです。が、J-POPではラップを入れにくいと言われているらしいです。韓国でヒップホップが目立つようになったのは1990年代から。

なぜなら「一体感」を作ることができるからです。

もう1年以上も韓国に行けなくて寂しい限りだけど。この連休は、LIVE映像でも観ながら「一体感」を味わうのもいいかもしれません。力をもらえますよ。

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