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『AI分析でわかった トップ5%リーダーの習慣』#804



真にトップのリーダーは、「忙しい」と口にしない!

優秀な成果を残すトップ5%社員に共通する特徴があるように、トップ5%のリーダーにも特徴がありました。

企業の「稼ぎ方改革」を支援している越川慎司さんが、トップ5%のリーダーの行動を調査。その結果、

・歩くスピードがゆっくりで
・内省タイムを自ら設定し
・散歩やランニングで自律神経を整える

こういう方が多いのだそう。

『AI分析でわかった トップ5%リーダーの習慣』は、昨日ご紹介した『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』の続編です。今回はコロナ禍以降の変化を踏まえて、企業のリーダーを対象に調査されています。

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『AI分析でわかった トップ5%リーダーの習慣』
(画像リンクです)

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おもしろいのは、トップ5%リーダーの特徴を抽出して、別のチームで再現テストをしていること。特に、オンライン会議の工夫ポイントは参考になりました。

トップ5%リーダーは、「マイク」に投資している人が多いんです。逆に、普通のリーダーでは、「カメラ」に投資する人の方が多い。

理由は、「伝えること」ではなく、「伝わること」に重点をおいているから。

自分のカメラ映りよりも、言葉が伝わるように音の良いものを選んでいるんですね。

そして、定例会議の冒頭2分を雑談タイムにすることで場があたたまり、発言が活発になりつつ、時間内に終わる確率も上がる。

指示代名詞を使わずに、形容詞や副詞を多く使って、相手がイメージできるように話す。

といった特徴もみえてきました。

管理職の方が伝えることの量も質もボリューミーになりそうですが、会議での発言時間は、トップ5%リーダーの方が短いことも明らかになっています。

リーダーになるということは、メンバー時代に相当の成果を残した方ですよね。立場が変わっても、さらなる成果を上げられる人って、さぞかしドライで目標管理に厳しいんでは……と思っていたけれど。

本から感じられるトップ5%リーダーは、血の通ったコミュニケーションを大切にする、そのために自分ができることを考え抜く姿でした。

オンライン会議にも慣れてきたいまは特に、どうすれば「感情の共有」ができるのか悩む人もいるかもしれません。

トップ5%リーダーが実施する1on1では、うなずきにも特徴がありました。

・1回のうなずきは、平均1.1秒(ゆっくり)
・うなずき角度は、平均12cm(大きく)
・相手の話にかぶらない(心の中で“うん”と言ってから話す)

しっかりと「受け止めている」ことをみせられるよう、工夫しているみたいですね。

そしてトップ5%リーダーの方が、画面の中で不機嫌な表情に見えないので、AI分析してみたところ。

普通のリーダーより、口角が2cm上がっていた。

これ、いますぐマネできる技ですよ。

おもしろいなと思ったのは、越川さんたちによるヒアリングの際、「忙しい」といったリーダーはいなかったということです。普通のリーダーでは6割ほどの人が口にしたそうですが、忙しいリーダーほど、余裕があるようにみせる=話しかけやすいようにしているらしい。

リーダーじゃなくても、参考にしたい技術が満載です。

『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』と合わせて読むのもおすすめ。



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