わたしには野望があります。
猫を飼いたい。
子どものころに犬を飼っていたんですが、赤川次郎さんの『三毛猫ホームズの推理』を読んで以来、猫もいいなーと思っていたのです。
「魔女の宅急便」を観てからは、黒猫がいいなーと思っていました。
ひとり暮らしをしていたときは、ひとりでお留守番してもらうのが申し訳なくて飼えず、結婚したときは動物が苦手な姑がいたので飼えず。
ダンナ氏とわたし、ふたりきりになったとき、提案したところ「イヤだ」の一点張りでした。
そこで、あの手この手で「うん」と言わせる「問いかけ」を工夫しています。たとえば、保護猫のシェルターにいるオトナの猫なら、飼いやすいんだってーという話をしてみたり。
ある日は、なんの脈絡もなく、
「黒ならいいよね?」
と聞いてみました。一瞬、「うん」と言いそうになったダンナ氏の答えは。
「猫のことなら、色の問題じゃないから!!!」
ガッカリです……。
コピーライターの梅田悟司さんも、根っからの犬派だったそうで、奥さまの希望によって猫の里親会に参加。黒猫の「大吉」と出会うことになります。
『捨て猫に拾われた男 猫背の背中に教えられた生き方のヒント』には、そんな梅田さんが、「大吉」と暮らしながら悟った、生き方改革が紹介されています。
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『捨て猫に拾われた男 猫背の背中に教えられた生き方のヒント』
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梅田さんが「大吉」と出会った経緯が、あまりにもわたしの理想と重なっていたので、思わず手に取り、一気に読みました。
ドラマ化もされたそうで、このたび『捨て猫に拾われた僕 きみが教えてくれた生き方のヒント』として文庫化されました。
「ぐぅ」という、意外な猫語によって、ご縁ができた出会いのときから、やむなく一日お留守番してもらったときのことなど、「大吉」との10年の日々が、「困ったら寝ればいいじゃん」「シャッターを押すよりも大事なこと」といった、梅田さんの悟りの言葉とともに綴られています。
猫にまつわる世界の名言にもニヤニヤしてしまいました。
身の丈にあった暮らしで、爪痕をのこせ。
「大吉」の教えをまとめると、この一言に尽きるかもしれません。
わたしの野望。いつか絶対叶えたい。
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