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『ラ・フォンテーヌ寓話』#983


「暴力よりも優しさが多くを為す」

フランスでは、学校で必ず学ぶ詩人というジャン・ド・ラ・フォンテーヌ。たぶんほとんどの人が知っている「北風と太陽」の中の一節です。

イソップ童話をはじめ、インド、ペルシアなどの寓話を集め、皇帝ルイ14世の王太子に捧げられた寓話集が『ラ・フォンテーヌ寓話』です。

動物たちが主人公の、ちょっと笑える、ちょっと情けない、そして身もふたもない皮肉の利いた話がたくさん収録されています。

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『ラ・フォンテーヌ寓話』

(画像リンクです)

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フォンテーヌの寓話の中に「カエルと王様」という話があって、それを探していて買ったんですが、掲載されていなかったという……。

目次を見て買おうね……、という毎回心に刻む学びがありました。

でも、ユーモラスで繊細なブーテ・ド・モンヴェルの挿絵がすてきだからいいんだもん、と絵本を眺めています。

1話が4~5ページなので、サラッと読めてしまうのですが、お話に内蔵された皮肉は後になってジワジワ効いてきちゃう。

有名なお話も収録されています。久しぶりに読んでニヤリとしたとは「キツネとぶどう」でした。

お腹を空かせたキツネが、食べごろのブドウを発見。でも、手が届かない。そこでキツネはこうつぶやきます。

「あれはまだ青すぎる。卑しい者の食い物だ」

負け惜しみがたまらんですよね。

また、「カラスとキツネ」というお話は、シャガールがエッチングの作品を残しています。


この、シャガールの「カラスとキツネ」は、河鍋暁翠の「烏と狐」と構図がそっくりなんです。


暁翠が『ラ・フォンテーヌの寓話の選集 第1巻』に挿絵を描いたのは1894年。

その後、1900年にパリ万博が開催され、ジャポニズムが注目されたことを考えると、シャガールも暁翠の絵を見ていたのかも?と思えてきますね。

「北風と太陽」は、旅人のコートを脱がせようと、北風と太陽が勝負をする物語です。

何度も読んだお話で、その通りだと分かっているはずなのに、視野が狭くなるとそのことを忘れてしまう。

やさしさは、冷たい風をはるかに超えるパワーを持っている。

一日に3回つぶやこう。プーチンの耳元でもつぶやいてあげたい。

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