2002年に映画のオーディションを受け、デビューした“マブリー”こと、マ・ドンソク。ちょい役、わりと早い段階で殺されちゃう役、主要メンバーの外側にいる役、まぁまぁわき役などでキャリアを積んできました。
三白眼・コワモテ・マッチョという、恐怖の三拍子がそろった外見を活かして大ブレイクした映画が「新 感染 ファイナル・エクスプレス」です。
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映画「新 感染 ファイナル・エクスプレス」
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ソウルでファンドマネージャーとして働くソグは、プサンにいる母に会いたいという娘の願いを叶えるため、ソウル駅からプサン駅に向かう高速鉄道KTXに乗り込みます。発車直前、駅周辺では謎のウィルスによる騒ぎが発生。2人の乗った電車にも、ウィルスに感染したひとりの女が。ソグ親子、妊婦と夫、野球部の高校生、年老いた姉妹らが生き残りをかけて決死の戦いに挑む!
韓国映画初の大型ゾンビ映画となった「新 感染」は、カンヌ国際映画祭のミッドナイト・スクリーニング部門でも上映され、世界中で話題となりました。
多くのゾンビ映画は、
ゾンビから逃げる
↓
ゾンビをどこかに閉じ込める or 自分が安全圏に脱出
というラストを迎えます。が、「新 感染」の場合は、始めから“移動状態”なんです。特急列車の中で逃げる→閉じこめるが繰り返されるという、密室ホラーな設定に、かなり緊迫感がありました。
映画を監督したヨン・サンホは、もともと社会批判的なアニメーション映画を作っていました。「新 感染」の前日譚ともいえる映画が「ソウル・ステーション パンデミック」です。こちらは父と娘の物語。主人公の声を演じているのは、今年日本映画デビューを果たしたシム・ウンギョンです。
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映画「ソウル・ステーション パンデミック」
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監督のインタビューによると、もともと「ソウル・ステーション」を実写映画化しようという提案があったそう。でもすでにアニメの制作に入ってた……。そんなわけで、続編にあたる「新 感染」は実写で撮ることになったと語っています。
制作に入ったのが2014年9月。この年の4月には、韓国社会を揺るがす事故が起きています。
セウォル号沈没事件です。
あまりにも無責任な「大人」のあり方は、映画にも影響を与えたと考えられます。たとえばニュースのシーンには「希望の新しい時代」と書かれた看板が映っています。これは、パク・クネ政権の標語なんですよね。映画には行政の話がほぼ出てきませんが、無策無能ぶりがちゃんと暗示されているんです。
政府も、警察も、軍隊も、あてにならない。目の前のゾンビから家族を守るために力を尽くすのが、主演のコン・ユとマ・ドンソクです。特に“マブリー”はこの外見で、馬鹿力があるもんだから……ゾンビがかわいそう!という感想もあったそうです。笑
(画像はKMDbより)
ゾンビとか、ホラーとか、怖い・痛い映画は苦手だったんですが、韓国でめっちゃ話題と聞いて観に行きました。で、「観ておいてよかったー!」と思ったんですよね。韓国映画のエンタメ性やCGのうまさ、質の高さを感じることができたから。
頼れるマッチョ・“マブリー”にも会えたし。実は「新 感染」を経験した後で観た映画の中に、「あぁ、マブリーが! 一撃で倒される役を!!」と思った映画がありました。
驚異のキムチ・ウェスタン「グッド・バッド・ウィアード」です。満州を舞台にコソ泥とギャングの宝探しなんですが、ギャングの下っ端だったマブリーは、ソン・ガンホに一撃で倒されています。もったいねー!!
ゾンビ映画なら、2019年に公開された「感染家族」もおすすめ。こちらのゾンビはイケメンでかわいい! 新しいタイプのゾンビ映画です。
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