2013年の「新語・流行語大賞」にノミネートされた言葉に、「さとり世代」がありましたね。人生を悟ったような「盗んだバイクで走り出さない」生き方を表しています。同じくらいの世代を、韓国では「N放世代」と呼びます。2015年頃から流行し始めたそう。
五放世代:さらに就職とマイホームもあきらめる
N放世代:不定数の「N」=すべてをあきらめる
書いてるだけでつらくなる……。
それでも夢と信念を捨てない若者もいます。ドラマ「青春の記録」は、現実の壁に絶望せず、挑戦を続ける20代を描いています。ただいまNetflixで配信中です。
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ドラマ「青春の記録」
https://www.netflix.com/title/81290301
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なかなか売れない俳優のヘジュンは、同じ道を目指す友人ヘヒョと比較される毎日。エージェンシーの代表に裏切られ、マネージャーと独立することに。メイクアップアーティストを目指して会社を辞めたジョンハは、新しいお店の先輩にいびられてばかり。モデルとして舞台に出たへジュンは、メイク係のジョンハと出会い、親しくなるが、兵役の入営通知書が届き……。
パク・ボゴム本人が入隊する前の最後の作品として注目されたこともあり、主人公のヘジュンの言動はかなり重なって見えました。
やれと言われると、やりたくなくなるのが宿題。義務としての兵役にいついくかは、芸能人にとっては難しい選択です。
アン・ジョンハを演じるのは「パラサイト 半地下の家族」の長女役が印象的だったパク・ソダムです。
いま旬のふたりが共演とあって期待していたのですが、画面の中で存在感を示していたのは「オトナ世代」だったかなと感じました。
とつぜん注目を浴びてスターになるものの、自分の信念を捨てないヘジュン。YouTuberの事務所からオファーをもらうものの、自分の信念を捨てないジョンハ。
「N放世代」と呼ばれてしまうような現実に、チャレンジする姿勢は感じますが、エネルギッシュではないんですよね。羽目を外すこともない。いや、これはわたしが「昭和世代」だからそう見えてしまうのだろうか?
代わりにストーリーをもり立ててくれるのは、ある意味「悪役」である、ヘジュンの父や兄、友人ヘヒョの母たちです。なかでも、ヘジュンの元事務所代表で、ことごとく足を引っ張ろうとするイ・チャンフンは秀逸でした。
悪知恵が働くタイプなんですけど、スターをその気にさせる手腕がすごい。もっとプラスの方向に使ってくれればいいのにと思うほどです。笑
モデルの先輩役として、パク・ソジュンもカメオ出演してますよ!
ドラマ情報「青春の記録」全16話(2020年)
演出:アン・ギルホ
脚本:ハ・ミョンヒ
出演:パク・ボゴム、パク・ソダム、ピョン・ウソク、クォン・スヒョン、イ・チャンフン
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