ネクスト韓流コンテンツは、「インテリア」だ!
と、勝手に仮定してみたいと思います。
昨年2020年から大きな盛り上がりをみせた「第4次韓流ブーム」。年末に発表された新語・流行語大賞にも「愛の不時着」がランクインしていました。
「韓流(はんりゅう)」は、中国の韓国系放送企画会社によって生み出された言葉だそう。元々は「韓国の大衆文化の熱風」を指していましたが、世界への広がりと共に「コンテンツ」全体を指して使われるようになったようです。
これまでの韓流ブームを振り返っておくと。
2003年から放送された「冬のソナタ」が大ヒットし、「韓流」という言葉も日本に浸透。
第2次ブーム:K-pop中心
2010年ごろからKARA・少女時代・BIGBANG・2PMらが日本でも活躍。
第3次ブーム:フード中心
2016年ごろからチーズタッカルビなど「SNS映え」する食べ物を、10~20代の若い女性が支持。
第4次ブーム:ネットコンテンツ中心
2020年に在宅時間が増加したことから、「愛の不時着」や「Nizi Project(NiziU)」などが広まり、年齢増も幅広くなる。
おうちカフェを楽しむ人たちによる「ダルゴナコーヒー」や「トゥンカロン」といったフード人気は相変わらず続いているし、「パラサイト 半地下の家族」や「エクストリーム・ジョブ」などの映画コンテンツも熱い。
そこで、次に注目されるものはというと、やはり「おうち時間」を充実させてくれるものが有力候補だと思います。
「巣ごもり消費」の増加で、ニトリの業績はホックホクの上昇気流に乗っているそうですしね。
ネクスト韓流コンテンツの候補として「インテリア」を挙げたもうひとつの理由が、「おしゃれ」の感覚が合ってきたこともあります。
わたしの友人は韓国コンテンツにまったく興味がなかったのに、「100日の郎君様」を観て沼に落ちました。理由を聞いてみると、「衣装や家具がステキだったから」とのこと。こういうフュージョン時代劇は、
時代考証<<<現代的なステキ
で作られているので、セットや衣装に凝ったものが多いんです。そのため、時代劇ドラマはいい入り口になるのだと思います。
ドラマ「100日の郎君様」
https://note.com/33_33/n/n930796a356b2
韓国の時代劇といえば、イ・ビョンフン監督のシリーズが有名ですが、こちらはいま観るとガチの史劇です。とはいえ、挿入歌にポップスを採用するなど、旧来の時代劇を改革してきた監督でもあります。
わたしが最初に観たのはイ・ソジンとハン・ジミンの切ない恋模様と、王位継承を巡る陰謀を描いた「イ・サン」でした。
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ドラマ「イ・サン」
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主人公は22代国王の「正祖(チョンジョ)」。名前がイ家の“サン”なので、“イ・サン”なんです。
非常にドラマチックな人生を送った人で、おじいちゃんの“英祖”の母が側室で、しかも身分が低かったことから、政権基盤が弱まっている時代だったともいえると思います。
“英祖”は実の息子である“思悼世子”が謀反を企てていると疑い、米びつに閉じ込めてしまうのです(ここまでは史実)。ドラマの中で、父を助けようと奮闘する幼い“イ・サン”を助けたのが、ソンヨンとテス。身分は違えど、生涯、お互いを支え合うことになります。
ヒョンビンが“イ・サン”を演じた「王の涙 イ・サンの決断」は、“英祖”から“正祖”への王権交代が行われた後の話でした。そのため、より王としての責任と孤独に焦点がしぼられています。
映画「王の涙 イ・サンの決断」
https://note.com/33_33/n/nd460b0d03002
一方、ドラマの方は“イ・サン”の生涯を描いているので、山あり谷ありのダイナミックな人生を味わうことができますよ。
生涯の思い人となるソンヨンが勤めているのは、図画署という絵を描く部署なので、水墨画や記録画、春画などもいろいろ登場します。
この数年「北欧風」が席巻していますが、このドラマに登場するようなシノワズリな家具もステキなんですよ。こういう窓枠の飾りは、めちゃくちゃ欲しくなりました。韓流「インテリア」の波、来て欲しいな。
(画像はテレビ東京より)
ドラマ情報「イ・サン」MBC全77回(2007年)
演出:イ・ビョンフン、キム・グノン
脚本:キム・イヨン
出演:イ・ソジン、ハン・ジミン、イ・ジョンス、イ・スンジェ、キョン・ミリ、キム・ヨジン、パク・ウネ
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