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『スマホ脳』#700


iPhoneを使っていたら、2年ほど前から、日曜の朝に通知が届くようになりましたよね。


「週間レポートがあります。画面を見ている時間は先週から〇%増えました」


というやつです。iOS12から導入された「スクリーンタイム」を有効にしていると、使用状況を“お知らせ”してくれるんです。グラフで可視化したり、どんなカテゴリのアプリを使っているのかが分かったり。

「使いすぎ」へのアラート機能なので、ゲームの時間が多かったりすると、「あぁ、目がパシパシするのは、そのせいか……」なんて思ったりもします。

1年ちょっと前から在宅勤務となり、ほとんどの時間を家で過ごすようになって、テキメンに減ったのはスマホタイムでした。

それでも、スマホは視界に入っているだけで、記憶力や集中力を低下させるのだそう。

アンデシュ・ハンセンの『スマホ脳』は、いままで漠然と感じていたことを科学的に解説し、「人間の脳はデジタル社会に適応していない」と結論づけています。

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『スマホ脳』
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著者のアンデシュ・ハンセンは、スウェーデンの精神科医です。スウェーデンでは精神的な不調で受診する人が増え、睡眠障害の治療を受ける若者も爆発的に増えているのだとか。

原因として考えられるのが、スマホです。

「SNSの依存性の高さはヘロインに匹敵する」というFacebook開発者の発言など、ちょっと恐ろしげなデータも満載で、ホントに考え直さなきゃなと思えますよ。

そして、SNSでのコミュニケーション問題の原因ってこれなのかも、という話もありました。

脳科学者の中野信子さんは、「日本人の脳は、負の感情が連鎖しやすい傾向にある」と語っていました。


『スマホ脳』には、対面よりもオンラインのやり取りの方が、行動に制限がかかりにくいとあります。

“対面で話すにはプライベート過ぎると思うようなことまでネット上ではいとも簡単にシェアしてしまう。(中略)誰かが目の前にいると、私たちは自分の行動を制限できる。”

対面ならば、相手の「反応」が見えます。つまらなそうだな、とか、信用してないみたいだな、とか。そうした表情や身振り=フィードバックを受け取って、自主的に話の内容を調整していたのです。こうした「自己検閲」が働かないのがネットの世界。クソリプが生まれる理由は、こういうところにあるのかもしれないと感じました。

今日6月12日の「世界一受けたい授業」は、『スマホ脳』の特集だそう。

いまさらスマホなしの生活に戻ることは考えられないけれど、付き合い方はもっと上手になれると思います。運動もしなきゃね。





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