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映画「ブラック・ウィドウ」#746


かつて吉田沙保里さんは「霊長類最強女子」と呼ばれていましたが、現在「霊長類最強兄妹」といえば、間違いなく阿部一二三さんと詩さんでしょう。

兄妹で同日に金メダルを獲得したのは、日本柔道史で初の快挙なのだそうです。


でも、「霊長類最強姉妹」となれば、ナターシャ&エレーナ姉妹だと思う。スカーレット・ヨハンソンが演じるブラック・ウィドウのラスト演技となった映画「ブラック・ウィドウ」は、美しくも哀しい、憎しみと慈しみのこもったストーリーでした。

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映画「ブラック・ウィドウ」
https://marvel.disney.co.jp/movie/blackwidow.html

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<あらすじ>
逃亡生活を送るブラック・ウィドウのもとに、“妹”エレーナからのメッセージが届く。姉妹は、自分たちを暗殺者に育てたスパイ組織「レッドルーム」の秘密を知ったことで命を狙われることに。ふたりはかつて家族として暮らした“偽りの両親”を尋ねることにするが……。


2010年に公開された「アイアンマン2」で登場し、2019年の「アベンジャーズ/エンドゲーム」まで、孤高の暗殺者ブラック・ウィドウを演じたスカーレット・ヨハンソン。

シリーズが23本もあるので混乱しますが、今回公開された「ブラック・ウィドウ」は、2016年の「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の後の世界です。

アベンジャーズシリーズを整理すると、こんな感じ。

1:「アイアンマン」2008年
2:「インクレディブル・ハルク」2008年
3:「アイアンマン2」2010年
4:「マイティ・ソー」2011年
5:「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」2011年
6:「アベンジャーズ」2012年
7:「アイアンマン3」2013年
8:「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」2013年
9:「キャプテンアメリカ/ウィンター・ソルジャー」2014年
10:「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」2014年
11:「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」2015年
12:「アントマン」2015年
13:「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」2016年
14:「ドクター・ストレンジ」2016年
15:「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」2017年
16:「スパイダーマン:ホームカミング」2017年
17:「マイティ・ソー/バトルロイヤル」2017年
18:「ブラックパンサー」2018年
19:「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」2018年
20:「アントマン&ワスプ」2018年
21:「キャプテン・マーベル」2019年
22:「アベンジャーズ/エンドゲーム」2019年
23:「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」2019年


「シビル・ウォー」って、ようするにアベンジャーズの分裂を描いた映画で、「ブラック・ウィドウ」の中でもナターシャは、

「トニー・スタークとは、いまちょっと疎遠でさ」

なんて言っていました。

わたしはアベンジャーズ・シリーズを制覇したわけではないんですが、それでも「ブラック・ウィドウ」は十分ストーリーについていけましたし、大いに感動したし、なにより、いますぐ1から見直したくなりました!

久しぶりに会った妹エレーナが、「なんなの、あのヘンなポーズは」とマネするというクスリとする小ネタもあるので、なおさらです。

(画像はIMDbより)


とりあえず、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」はAmazonプライムで配信されているので、これを観ておくといいかもです。

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映画「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」
https://amzn.to/3xidVoZ

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映画は分かりやすく「悪いおっちゃん」から女性たちを救い出すヒーローものなんですけど、ものすごく感じるのが「目覚め」へのエールです。

幼い頃に連れてこられ、暗殺者としてのトレーニングを積まされ、脳をコントロールされている「レッドルーム」の女性たち。歴史的に抑圧される側であった女性たちを表しているのだと思います。

そして、「悪いおっちゃん」に激しく殴られ、詰められ、追い込まれるナターシャは、弱き者を解放するために命を捧げる覚悟なんです。同時に、バラバラになっていた疑似家族にも、抑えきれない愛があることを自覚する。

その愛が、「アベンジャーズ/エンドゲーム」の行動だったんだなーと思うと、胸がいっぱいになりました。

冷静で、強く、美しく、愛情深い暗殺者という役は、スカーレット・ヨハンソンが10年にわたって育ててきたものです。

それを卒業するのは、ホッとするところなのだろうか。せつないものなのだろうか。

一ファンとしては、最大級のありがとうを言いたい。

そして物語は、「霊長類最強姉妹」の妹へと引き継がれていくのですかね。


映画情報「ブラック・ウィドウ」134分(2021年)

監督:ケイト・ショートランド

原案:ジャック・シェイファー ネッド・ベンソン

脚本:エリック・ピアソン

出演:スカーレット・ヨハンソン、フローレンス・ピュー、レイチェル・ワイズ

コメント

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