ヴェルサイユ宮殿にトイレがないのは有名な話ですが、実は全くなかったわけではないそうです。
王族や大貴族たち専用のトイレはあったものの、それよりはるかに数の多い使用人たちは「おまる」で用を足していました。
で、思い出したのです。
2024年に開催される予定のパリオリンピックでは、ヴェルサイユ宮殿で馬術の競技が行われると発表されました。
ヴェルサイユ宮殿で馬術!!!
うっとりしちゃいますよね……。
でも。
その庭園は、「おまる」の中身を捨てる場所でもあったのです……。
夢のない話をしてしまいました。嶽本野ばらさんのキラキラあふれる『お姫様と名建築』を紹介しようと思っていたのに。
さぞかしきらびやかな世界が繰り広げられるのだろうと思いきや、最初に登場するのは「法隆寺」です。
え?
「法隆寺」のすごさは知ってます。広いし、世界遺産だし。
だけど、寺って「お城」なの?
そんな疑問をもつわたしに、艶やかに(イメージです)、厳かに(イメージです)、嶽本野ばらさんが宣言されました。
マリー・アントワネットが言いそうなセリフを皮切りに、世界各地の「お城」と、そこで暮らした「お姫さま」が紹介されていきます。
楊貴妃や西太后らアジアのお姫さま。マリー・アントワネット、アン・ブーリンといったヨーロッパのお姫さま。そして、人魚姫やラプンツェルなど、物語の中のお姫さま。
「お城」を舞台にした、お姫さまの生涯やファッション、政治などの解説は、歴史のお勉強にもなりますよ。
わたしは20代の始めに交通事故に遭って長期入院をしていました。左手と右足を骨折したので本を読むのも一苦労。そこで、ベッドの上でできるリハビリ兼暇つぶしにしていたのが、ジグソーパズルでした。
この頃、めちゃくちゃ憧れて、一所懸命に作り上げたパズルが「ノイシュバンシュタイン城」。ディズニーランドのシンデレラ城のモデルになったお城です。それが、こんな悲恋のお城だったなんて。
(画像はAmazonより)
バイエルン王だったルートヴィヒ2世によって建築されました。コンセプトは、「ヴェルサイユ宮殿より豪華で、ヴァルトブルグ城よりかっこよく」。幼き日に愛する人と交わした約束の象徴だったのではないか、とのこと。
ロリータの夢と愛が炸裂する一冊です。
でも、日本のロリータは皆、「法隆寺」に行くそうなんですよ……。
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『お姫様と名建築』
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