「メモ書き」によって思考と感情の言語化をトレーニングする。それが、赤羽雄二さんの『ゼロ秒思考』です。
やり方は超シンプル。
裏紙など、A4の紙にテーマと日付を書き、頭に浮かんだことをそのままガンガン書いていくだけです。
ただし。
制限時間は1テーマ1分。
これが激しく筋トレになるのです。
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『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』
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20世紀に最も影響を与えたビジネス書の1位になった本といえば、『7つの習慣』です。タイトルどおり、7つの習慣について書いた本で、これを実践すれば人生を効果的にできるというもの。
7つの習慣のうち、「第1の習慣」と呼ばれているのが「主体的であること」です。 自分で考え、選択する。特に、感情的に反応するのではなく、わたしたちは反応を選ぶことができるという考え方に、わたしはとても引かれました。
とはいえ、日常というのはさまざまなストレスに満ちています。
抑え込んだ感情がグルグルと頭の中を駆け回り、何日経ってもトゲのように残っていることも。
また、完全にキャパオーバーでやらなければならないことがあるのに、なにから手を付ければいいのか分からなくなってしまうこともあります。
そんな時こそ、『ゼロ秒思考』の「メモ書き」が役に立ちます。
特に、時間制限があるために、瞬発力がつく感じがとてもありました。
A4の紙1枚に1テーマ、4~6つくらいの箇条書きにして書いていきますが、頭の中から出てきたメモの内容を、次のテーマにして深掘りしたり、ヨコ展開したりすることはOKです。
6年くらい前に初めてこの本を読み、しばらく「メモ書き」をやっていました。
最初はそんなにサクサク書けないし、出てくる言葉といえば愚痴と不満と不安と不平と泣き言ばかりでした……。
でも、2週間くらい書き続けていると、ようやく「不」のつく感情が空っぽになったようで、テーマに対して前向きな言葉が出てくるようになったんです。
たぶんこのとき、「主体的であること」の習慣ってこういうことかと感じたんですよね、たしか。
いまではだいたい自分でテーマを決めていますが、本には各シチュエーション毎にテーマが載っているので、それを参考にすることも。
<上司に腹が立った時、心を落ち着ける>
・ああいう言い方をして、課長はどう思ったのか?
・自分が課長だったらどういう言い方をしたか?
<自分で決めたら挫折せず実行する>
・そもそも挫折とはなんなのか?
・今までで最大の挫折は何か? それで人生がどう変わったのか?
副題にあるように「頭がよくなる」かどうかは分かんないですが、少なくとも気持ちがスッキリするのはたしかです。
気持ちを整理することで、仕事への集中力も、タスク管理も、コミュニケーションの工夫もできるようになっていく……とのこと。
赤羽雄二さんは、東京大学工学部卒業、スタンフォード大学大学院で修士課程を修め、マッキンゼーに入社。企業の経営改革などに取り組んできたという、なんだかスペシャルに強そうなプロフィールですよね。
でも、Clubhouseの「メモ書き」ルームでお話される姿は、気のいいおっちゃん感があります(ほめてます)。
ただいま絶賛、年度末祭りを開催中という方も多いと思います。そんな時こそ、ぜひ「メモ書き」で、頭と心の棚卸しを。朝やるのがおすすめです。
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