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なめたらあかん! アップデートされた妻を守る方法 映画「無双の鉄拳」 #159


現実社会では「アンガーマネジメント」が注目されていますが、フィクションの世界なら話は別。弱気でダメダメでモジモジしたキャラクターが怒りを爆発させるシーンはカタルシスを感じさせてくれます。 

「新感染 ファイナル・エクスプレス」のヒットで日本でも知られるようになったマブリーことマ・ドンソクは、2017年は1本、2018年には4本、2019年には5本とこの数年で一気に出演作が増加(日本での公開)。

おまけにドラマにも出演し続けているんだからすごい。ハリウッドへの進出も決まっている、いま注目の俳優です。

(画像はKMDbより)


マブリーの特徴は、なんといっても体格です。身長178cm、体重100kg。もともとボディビルダーだったので、スーツを着ていても胸の筋肉が盛り上がっているのが分かります。腕回りは50センチあるそう。

武闘派のイメージがありますが、「神と共に 第二章:因と縁」では“屋敷神”の役だったので、人間に対して暴力を振るえない、正反対のイメージのキャラクターを演じていました。

そうした演技の幅の広さが、制作陣からも信頼を集める理由なのでしょうね。

映画「無双の鉄拳」は、「妻、命!」という人の好いおっちゃんから一気に武闘派に変わる男でした。

☆☆☆☆☆

映画「無双の鉄拳」

DVD

(画像リンクです)

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(画像リンクです)

☆☆☆☆☆

<あらすじ>
愛する妻と、仕事仲間と共に穏やかに暮らしているドンチョル。妻の誕生日に、カニ漁船に投資したことを話し、怒らせてしまいます。帰宅すると、部屋が荒らされ、妻は消えていました。家出か? 誘拐か? そこにかかってきた電話の主は、金を渡すから妻のことは忘れろと提案。話の通じない犯人にも、動きのにぶい警察にもキレたドンチョルは自ら妻を探そうと動き出し……。


普段は妻に頭が上がらず、魚市場のボスにもペコペコしているドンチョル(マ・ドンソク)ですが、かつては裏社会で名を知られた存在でした。一度キレたら最後、誰にも止めることできない「雄牛」としてです。映画の原題「성난황소」とは、「怒れる雄牛」のこと。

「なめてんじゃねえぞ!」とばかりに怒れるマブリーへとスイッチが切り替わってしまえば、もうそこは独壇場です。

ボクシングと柔道とプロレスを組み合わせたような武闘シーンは、「新 感染 ファイナル・エクスプレス」と同じ武術監督によるもの。マブリーにしかできない大運動会として、アップデートされています。笑

アクション映画とはいえ、大暴れに相棒たちのコミカルなシーンが挟み込まれるので、ちょっと息がつけますよ。

(画像はKMDbより)

三白眼といかつい外見を生かした役ですが、マブリー自身は男気のある俳優らしいです。たとえば、この映画を監督したキム・ミンホは、マブリーと一緒だったからこそ、いい形で脚本を練り上げることができたと語っています。

監督するチャンスをうかがいながら20年も機会が訪れなかったカン・ユンソンには、映画「犯罪都市」の制作を後押しし、自ら主演、大ヒットに導いています。

お世話になった人が監督デビューをするなら、できる限り手伝いたいと、出演作が増えている状況なのだそう。

「アンガーマネジメント」はビジネスパーソンにとって必須のスキルとなっていますが、もし鬱憤がたまっているのなら。

ぜひ、マブリーを。


映画「無双の鉄拳」116分(2018年)

監督:キム・ミンホ

脚本:キム・ミンホ

出演:マ・ドンソク、ソン・ジヒョ、キム・ソンオ、キム・ミンジェ、パク・ジファン

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