「オッパ~♡」
韓国語を知らない人でも、なぜか使いこなす人の多い「オッパ」という言葉。本来は妹が兄を呼ぶ「お兄さん」の意味ですが、仲のいい年上の男性を呼ぶ時にも使われます。
年下のかわいい女の子から「オッパ~♡」と呼ばれると、何でも聞いてあげたくなっちゃうんだって。ふーん。と思いながら、韓国語の先生(男性)の説明を聞いていました。笑
韓流ドラマブームの火付け役となったのは「冬のソナタ」と言われていますが、わたしの周囲では「私の名前はキム・サムスン」がデビューだったという人が多かったんですよね。日本での最初の放送は2005年。2010年に地上波で放送されたことから、一気に人気になりました。
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ドラマ「私の名前はキム・サムスン」
(画像リンクです)
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30歳のクリスマスに恋人に振られ、仕事もなくしたパティシエのキム・サムスン。傲慢だけどカッコいい年下の御曹司ジノンと出会い、彼のレストランで働くことに。お互いのピンチを救ううち、距離が近づきますが、行方不明になっていたジノンの元カノが現れて……。
視聴率50%超えというオバケドラマ。その影響は大きく、「サムスン・ブタ」と呼ばれるぬいぐるみや、本の『モモ』など、ドラマに登場した小道具もバンバン売れたのだとか。なつかしいなー。当時、ソウルの街中はこのブタだらけでした。
これまでの韓国ドラマは、ファミリードラマか、純愛物語が多かったんですよね。そこに登場した、型破りなヒロイン。がさつで、毒舌。けんかっ早くて、気が強い。でも、中身は妄想炸裂系乙女という「キム・サムスン」は大人気でした。
キム・サムスンを演じたキム・ソナは、身長171cmという体格。役作りのために10キロ太って臨んだそうです。
ジノンを演じる細身のヒョンビンと並ぶと、「おお、マジ!?」というカップルになります。このドラマ以降、「ラブコメの女王」と呼ばれるようになりました。
一方のヒョンビンも、このドラマのおかげで人気俳優に。
「キム・ソナは運命の人」とインタビューで語っています。俺様風を吹かすわりに覇気がないので、ちょっとどうよ!?と思って観ているうちに、ハマっていきました。
ヒロインが30歳ということもあって、結婚や恋愛に対する価値観、母と娘の関係、彼氏の母と彼女の関係など、韓国スタイルを知るにはピッタリのラブコメです。
韓流ドラマのとてもオーソドックスな設定は、Netflixで配信中の「愛の不時着」にも引き継がれています。見比べてみると、同じような設定の中での「ヒョンビンの演技」が楽しめますよ。
ちなみに、「サムスン」という名前。わたしは「金三順」だと思ってたんだけど、Wikipediaには「金三珣」と出てます。この「スン」は、女の子に多い名前です。なので、「サムスン」とは、「三番目の女の子」という意味になり、日本でいうと「末子」みたいな語感なんですね。
ジノンのお母さんが「サムスンってなによ。今どきウソっぽい名前ね!」と言うのは、そんな理由からです。
わたしの友人は、韓国で結婚し、いまは日本で子育てをしているのですが、「子どもを叱る時は韓国語の方が迫力が出る」と語っていました。
それくらい、韓国語って「悪口」が豊富なんですよね。それがこのドラマではよく表現されていて、とても楽しい……んですが、字幕になるとその魅力が半減してしまうのがつらい。
そう感じて、一時期は字幕作家になろうとしていたのでした。なつかしー。
それはともかく。サムスンは、どうにも憎めない愛らしいキャラクターです。人生で迷った時や、落ち込んだ時になぐさめとなる名言もいっぱい。
「愛の不時着」の次は、ぜひサムスンで泣き笑いを。
ドラマ「私の名前はキム・サムスン」 MBC 16回(2005年)
監督:キム・ユンチョル
脚本:キム・ドウ
原作:チ・スヒョン
出演:キム・ソナ、ヒョンビン、チョン・リョウォン、ダニエル・へニー、イ・ギュハン、ナ・ムニ、キム・ジャオク
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