最近の韓国ドラマの特徴は「内省的」であることなのではないかと思います。「サイコだけど大丈夫」はもちろん、自身の欲望によって怪物化してしまう「Sweet Home -俺と世界の絶望-」なんかも、そうでした。
内省的なドラマはどうしても重くなりがちですよね。でも、「こんにちは? 私だよ!」は、これを軽やかなコメディとして見せてくれています。
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「こんにちは? 私だよ!」Netflixで配信中
https://www.netflix.com/title/81323200
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卑屈な性格で、ペコペコ謝ってばかりの37歳・パン・ハニの前に現われたのは、17歳のパン・ハニ!
あまりにも天真爛漫で傍若無人な言動は、ちょっとイラッとしてしまうくらいです。ヤング・ハニは「無邪気最強」伝説を感じさせるのに、なぜ、20年の間に、こんなにも人が変わってしまったのか。
いきなり目の前に、人生で一番輝いていたころの「自分」が現われて、
「こんな情けない姿になってるなんて、知りたくなかった!」
なんて言われるんです。
そう言われても仕方ないほど、情けない状況の自分。そこからオトナ・ハニは少しずつ自分を許して、かつての溌剌とした姿を取り戻していく。それはタマネギの皮をむくような作業で、涙に濡れたりすることも……。
高校の同級生だった男の子が「かつてのトップスター、現在は落ち目の俳優」で、彼のかつての悪行が暴露されるシーンは、現在の韓国芸能界を見るようでした。
「こうはなりたくない」という20年後の自分を目にして、悪態ばかりのヤング・ハニを演じるのは、イ・レ。「ソウォン」や「犬どろぼう完全計画」の子役スターが、いまは15歳になって、無邪気そのものの姿を見せてくれています。
自分のことを一番応援できるのは、自分。過去の自分は、ライバルでもあるし、励ましでもある。ちょっと落ち込んだ時に一気見するのがおすすめです!
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