今日3月8日は「国際女性デー(International Women’s Day)」です。
1904年、ニューヨークで婦人参政権を求めたデモがあり、それを記念して制定されたのだとか。
日本で女性が初めて参政権を行使したのは、1946年4月10日。戦後初めての衆議院議員総選挙が行われ、約1,380万人の女性が初めて投票し、39名の女性国会議員が誕生。
女性の参政権の獲得に尽力した市川房枝さんは、柚木麻子さんの小説『らんたん』にも登場します。戦争中の「銃後の守り」への協力と引き換えに、参政権にイエスと言わせた……ような描かれ方をしていました。初めての選挙のときは、公職追放処分を受けていて投票できなかったそう。
2030年までに達成すべきSDGsには、「目標5:ジェンダー平等を実現しよう」がありますが、日本では劇的に進んだ……ようには感じられないですね。正直に言って。
世界経済フォーラムが公表した「ジェンダー・ギャップ指数2021」によると、日本の順位は156か国中120位。韓国は前年の108位から102位へと、前進しました。
家父長的な社会の空気や男性中心の組織文化、“飲みニュケーション”も盛んな韓国では、長く女性の社会進出が難しいといわれてきました。
自ら「フェミニズム大統領」と名乗った文在寅大統領が強力に「男女公正」を進めたおかげで、順位がアップしたようです。
そんな文大統領の任期も今年の5月9日まで。明日3月9日に、次の大統領を選ぶ選挙の投票が行われます。誰が選ばれるのか、今後の世界はどうなるのか、気になるところです。
かつてパク・クネ大統領が、女性として東アジア初、韓国史上初の大統領に就任した際は、どうしてもドラマ「レディプレジデント〜大物」と比べてしまいました。
コ・ヒョンジョン演じる、初の女性大統領に吹き付ける風圧に驚き、彼女を支え、10年愛を貫くクォン・サンウの純愛が光るドラマです。
☆☆☆☆☆
ドラマ「レディプレジデント〜大物」
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アナウンサー採用試験へ向かっていたソ・ヘリムは、偶然、不良少年のハ・ドヤと知り合う。数年後、ソ・ヘリムの夫がアフガニスタンで殺害され、ヘリムは番組内で政府の対応を批判。会社を辞めることに。一方のハ・ドヤは検事となり、政治家の収賄事件を調査するようになり……。
あらためて調べてみたら、このドラマもマンガ原作だったんですね。でも、主人公の過去や、性格などはずいぶん変更されているのだとか。
ただ、大統領選挙のデッドヒートの模様や、その後に起きた中国との衝突などは現実にも近い出来事が起きていたそうです。
夫がアフガニスタンで殺害されたことで政治の問題を痛切に感じ、政治家を志すことになったソ・ヘリム。地方出身で、レギュラーといえば子ども番組しかない落ちこぼれアナウンサー。しかもシングルマザーで高所恐怖症という、「主婦代表」的なキャラクターです。
演じるコ・ヒョンジョンの、気高くも勝ち気で、弱さと強さを併せ持つ政治家像は、韓国でも支持されました。
(画像はAmazonより)
そんな彼女を影ながら支え、不良少年からスター検事となるハ・ドヤを演じるのは、クォン・サンウ。
たしかこの頃は、クォン・サンウの人気が絶大だったときで、そのせいかDVDボックスには「韓流ドラマの日本版はピンクに染まる」マジックがかけられています。
(画像はAmazonより)
恋愛要素もちょこっとあるけど、ピンクの外観からは意外なくらい、骨太な政治ドラマです。
女性の政治進出は支持するけれど、女性だったら誰でもいいから政治家になってほしいとは思わないんですよね……。そこは性別に関係なく、政策と品性で選びたいもの。
その点、ソ・ヘリムは政治家としての信念と覚悟がハッキリしていて、わたしに投票権があったら絶対投票したなーと思える、かっこいい政治家でした。
今日は「国際女性デー」に合わせて、ミモザの花を飾ろう。
ドラマ「レディプレジデント〜大物」 全24話 SBS(2010年)
監督:キム・チョルギュ、チョ・ヒョンタク
原作:パク・イングォン
脚本:ユ・ドンユン
出演:コ・ヒョンジョン、クォン・サンウ、チャ・インピョ、イ・スギョン、イ・スンジェ、パク・クニョン、キム・イル、チェ・イルファ、イ・ジェヨン
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