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『グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~』#946

物語の楽しみ方を、またひとつ知った。 現実の世界と空想世界をつなぐ、「動物」の存在。物語には欠かせないものです。 荻原規子さんの『グリフィンとお茶を』は、そんなファンタジー小説に登場する「動物」に焦点をあてたエッセイです。 ☆☆☆☆☆ 『グリフィンとお茶を ~ファンタジーに見る動物たち~』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ ファンタジー世界における動物は、ギリシャ神話や民話のイメージからとられていることが多いそうで、猪や雀、猫といったなじみのある動物はもちろん、ユニコーンやグリフィンなどの想像上の動物も登場します。 ファンタジーにおいて、絶対的に必要なもの。 それは現実世界との、しっかりとしたつながりなのだなと思わせる本でした。 本には、フィリップ・プルマンの『黄金の羅針盤』の動物=ダイモン(守護精霊)も取り上げられています。 『黄金の羅針盤』#945   小説の中に登場する「動物」を取り上げる。しかも、ファンタジー縛りで。めちゃくちゃ難題な気がするんですが、自身も物語を紡ぐ人だからこそ、気がつける違和感や共感の話に夢中になりました。 「ファンタジーって夢物語でしょ」と考えているオトナも多いようですが、それは偏見。この本を読むと、ウロコがゴソッと落ちますよ。 ヨーロッパのもの、日本のもの、時代もさまざまな児童書が取り上げられているので、ブックガイドとしても最適です。 荻原さんの、子ども時代から積み上げた読書量にアッパレを贈りたい。

『孤独からはじめよう』#943

24時間、365日、「つながる」ことに慣れた現代人が怖れるもの。それは「孤独」かもしれません。 でも、寺田倉庫の前社長である中野善壽さんは、 「孤独により自分の感性を信じ、磨き抜くことができる」 と語ります。 幼少期から抱えていた「孤独」がくれたのは、人に左右されない、自分で自分の生き方を選ぶ「勇気」です。 中野さんは“伝説の経営者”と呼ばれていたそうで、前著『ぜんぶ、すてれば』を読んですっかりファンになりました。 準備万端の日なんて一生来ないから 『ぜんぶ、すてれば』 #359   続いて出版された『孤独からはじめよう』は、自立した人生の魅力が感じられるエッセイです。 ☆☆☆☆☆ 『孤独からはじめよう』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ トランジットで立ち寄った台湾が気に入り、そのまま移住してしまったという中野さん。 自由やな……と感じてしまう行動の原点は、子どものころから「孤独」を友としてきたことにありそうです。 といっても、「孤高の人」というわけではなく、「人好きなおじいちゃん」な姿も垣間見えます。 中野さんが避けているのは、何も考えずに“群れる”ことです。 群れの中にいれば安心。誰かが決めたことに従っていれば安全。何かあっても誰かのせいだから、自分に責任はない。 そこから生まれる同調圧力や忖度が、自分を苦しめていないでしょうか? 「つながる」ことに慣れてしまうと、ひとりに耐えるのが怖くなります。でも、弱いままでいいんですよね。強くなろうとなんてしなくていい。 孤独な「個」と「個」が出会って、そこにあたたかな交流が生まれるのだから。 前著に引き続き、この本の印税は、東方文化地域で支援を必要とする子どもたちに贈られるそうです。

『成功の教科書 熱血!原田塾のすべて』#937

「あなたは成功したいわけね?」 映画「ハウス・オブ・グッチ」の中で、レディー・ガガ演じるパトリツィアに、占い師のピーナがそう質問するシーンがありました。 「成功?」 と返すパトリツィアは、その言葉に食いついていく。占い師の言うとおりに動いていたら、王国が崩壊しちゃったのですけど……。 映画「ハウス・オブ・グッチ」#936   「成功」という言葉は、なぜこうも人を引きつけるのでしょうか。 成功は技術であり、法則がある!と語るのは、“カリスマ体育教師”と呼ばれた原田隆史さんです。 ☆☆☆☆☆ 『成功の教科書 熱血!原田塾のすべて』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ 原田隆史さんはもともと公立中学の先生で、7年間の陸上部指導で日本一13回、全国大会入賞53回を果たしたという、すごい実績をお持ちです。 大谷翔平選手が高校1年生だったときに描いたという「マンダラチャート」が話題になったことがありましたが、このシートを考案された方といった方が分かりやすいかも。 大谷を怪物にした花巻東高校の「目標達成用紙」   金メダリストや経営者、偉人の考え方や行動を分析し、成功の技術を解き明かし、20年間で3万人を指導する過程で磨いてきた内容を伝える本です。 こう説明すると、「よくある自己啓発本でしょ?」という感じがしちゃいますよね。その感想は間違ってはないけど、実際はもっと熱いものでした。 大きな夢を描き、それを具体的な「目標」にするために、ひたすら行動計画とチェック、そしてイメージを「書く」んです。 “夢の段階では画に描いた餅でもいいのですが、目標は食べられる餅でなければならないのです。” たしかに!!! “失敗を繰り返している人は、答えを知ると、やらなければならなくなるから、知らないふりをして逃げているだけなのです。あるいは、被害者意識で人のせいにしているかです。” きびしー!!! 本質を突いた言葉があふれる一冊。「がんばる」なんて当たり前。その先を目指したい方におすすめです。 わたしは原田先生が仰ったという言葉の出典を探していて、本を手にすることになりました。 “何かを始めたとき、三日坊主を防ぐには「敗者復活OK」という思考をもつといいでしょう。 挫折してしまう人は、一度の失敗で「やっぱり自分は駄目だ」と考えます。だから、継続を諦めてしまう。 でも実は、一度も挫折せずに続けている人なん

『さるのこしかけ』#928

天才の頭の中は、こうなっていたのか!!! 『ちびまる子ちゃん』の作者・さくらももこさんのエッセイは、これまた“電車で読んではいけない”系の本。 『もものかんづめ』『さるのこしかけ』『たいのおかしら』が、三部作として知られています。今日はここから『さるのこしかけ』を紹介します。 ☆☆☆☆☆ 『さるのこしかけ』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ 『ちびまる子ちゃん』や『コジコジ』で人気マンガ家となったさくらももこさん。2018年に亡くなられましたが、その後もさくらさんの残したものは広がり続けています。 アシスタントさんが新作マンガを描かれたり、オーディオブックが発売されたり。朗読はもちろん、まる子役のTARAKOさんです。 さくらももこ「もものかんづめ」がオーディオブック化、TARAKOが全編朗読(コメントあり)   どのエッセイを読んでいても、まるちゃんの「ぐふふふ」という笑いが聞こえてきそうな、ポップさとイケズ感がありました。 『さるのこしかけ』の巻末には、周防正行監督との対談が収録されています。 ここで出た話によると……。 マンガ家になりたいけど、絵が上手くないから難しいかも ↓ じゃあエッセイストを目指そうか ↓ エッセイを書いてるのは俳優とか小説家とかマンガ家だな ↓ じゃあやっぱりマンガ家になっとこうか という流れで、マンガ家になったのだとか。 (!!!!!!!!!!) インド旅行や痔、骨折に離婚と、人生のすべてを「ネタ」にするためには、目の前に起きている事象と自分の心の間に「距離」が必要なわけで、さくらさんは「観察の天才」だったのですね。 自分のことも、周囲のことも、すべてを笑いに転換する力。見習いたい。

『天才の思考 高畑勲と宮崎駿』#927

世界に誇れる日本のコンテンツといえばアニメですが、「制作スタジオ」の名前でアニメを選ぶようになったのは、スタジオジブリのおかげかもしれません。 高畑勲さんと宮崎駿さんという、ふたりの天才を支えたプロデューサー鈴木敏夫さんの『天才の思考 高畑勲と宮崎駿』には、スタジオ運営の苦労が綴られています。 タイトルは『天才の思考』だけど、どちらかというと「猛獣使いの記録」と呼びたい内容でした。 ☆☆☆☆☆ 『天才の思考 高畑勲と宮崎駿』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ いまではビッグネームとなった「スタジオジブリ」。でも、裏側は当然、苦労がいっぱいです。 会社としてのスタジオ運営はもちろん、日程も予算も度外視した制作進行、天才クリエイターの嫉妬とライバル意識。 とくに宮崎駿さんの大暴走に伴走しつつ、手綱をとらなければならない「プロデューサー」という立場の難しさは、並みのサスペンスドラマよりエキサイティングです。 たとえば、1988年に公開された高畑勲監督の代表作「火垂るの墓」と、宮崎駿監督の「となりのトトロ」は、二本立てで上映されたのですが、これには裏話がありました。 スタジオジブリ作品の第二弾として企画された「となりのトトロ」に、徳間書店の上層部が難色を示す。 ↓ 鈴木さんが高畑勲監督の「火垂るの墓」とセット上映を提案 ↓ 「オバケだけならまだしも、さらに“墓”とはなんだ!!!」 怒られた……。 いまなら「名作」といわれている2本も、企画段階ではどちらに転ぶか分からないものですもんね。そう考えると、興行ってギャンブルなんだなーとも感じます。 宮崎駿さんの企画・他の方が監督する場合、みんなつぶれてしまう……という話は、身につまされました。 天才クリエイターだからこそ、「任せる」ことが難しいのでしょう。 アニメ制作における、ぜーーーーったいに妥協しない作家の熱量がビンビンに伝わってくるお話。 ジブリ好きの方は、ぜひ読んでみてください。

『ご冗談でしょう、ファインマンさん』#926

子どもの好奇心をそのまま伸ばしていたら……。 いまではベストセラー作家になっていたかもしれないし、ハリウッド映画に出演していたかもしれない。なんて思うことがあります。 子育てにも、勉強にも、大事だといわれているのに、なぜ「将来に役立つ」ものばかり優先するようになってしまうのでしょう。 大人になっても子どものまんまの好奇心を活かし、ノーベル物理学賞を受賞したリチャード P. ファインマン氏は、子ども時代、「なぜなに坊や」だったことがエッセイに綴られています。 著者初のエッセイ『ご冗談でしょう、ファインマンさん』は、型にはまらない発想の原点が垣間見える一冊です。 ☆☆☆☆☆ 『ご冗談でしょう、ファインマンさん』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ リチャード P. ファインマン氏は、アメリカ出身の物理学者で、1965年にシュウィンガー氏や朝永振一郎氏とともにノーベル物理学賞を共同受賞されました。 量子力学で偉大な功績を残し、近代物理学への功績が大……だそうですが、そういう難しい知識がなくても十分楽しめます。ウィットに富んでいるというか、ユーモアにあふれているというか。 聡明で、いたずら好き。絵を描き、太鼓を叩き、人生を大いに楽しむ物理学者。 「物理学者」というと、眉間にしわを寄せて、実験室で計算に没頭しているような姿を思い浮かべてしまいますが、たぶん正反対の極にいます。 続編として出ている『困ります、ファインマンさん』も、大笑いしながら読みました。『ご冗談でしょう、ファインマンさん』は上下巻あるので、長い文章を読むのが苦手な方は、こちらの方が読みやすいかも。 (画像リンクです) 息子を科学者にしたいと考えていた父の影響も大きかったようですが、子どもの素直な好奇心に応え続けたご両親がすばらしいと思います。あれだけ、「なんで?」を連呼されたら、イラッとしちゃいそうですけど……。 エジソンは、「私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ」と語ったそうですが、ファインマンさんも、言い訳とあきらめに対する厳しい言葉を残しています。 「僕たちは「できるけどやらないだけのことさ」といつも自分に言いきかせているわけだが、これは「できない」というのを別な言葉で言っているだけのことなのだ」 『困ります、ファインマンさん』より こうした言葉で、自分を鼓舞し続けて

『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』#925

ただのお笑い本と侮るなかれ。 福井県立図書館をはじめ、各地の図書館のレファレンスカウンターに寄せられた相談=覚え違いタイトルの実例を集めた『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』。 電車で読んではいけない系の愉快な本ですが、これはプロのお仕事の集大成でした。 ☆☆☆☆☆ 『100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ タイトルにある『100万回死んだねこ』くらいなら、なんとなく想像がつきますよね。でも、中には、 「ブラッディーなんとかの、3色の本」 なんて相談もあるそう。 いろいろとヒントをもらって探った結果、正しいタイトルは『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』でした……。おまけに、ブレイディみかこさんが「ブラッディー」って、血まみれ男爵かいな。 (画像リンクです) そんな、“読者”の立場で読むからフフフと笑えますが、相談を受ける司書さんは、決して笑うことはないのだそうです。 「あるかもしれない」 という前提で本を探すから。 古典などの場合は、新訳がでたときにタイトルも改訂されることがありますし、映画の原作本の場合はタイトル自体が変わっていることもある。 だから、ただの「おもしろい勘違い」とは言い切れないんですね。 本の編集を担当された福井県立図書館の宮川陽子さんが、 好書好日のPodcast で裏話を語っておられます。 うろ覚えトークはわたしもよくやってしまうけれど、それもすべて拾ってくれるのは、さすがプロのお仕事だなーと感激しながら読みました。 地図のない宝探しであり、未開の地を探検するような世界。 正しいタイトルの本の紹介も付いているので、せっかくだから読んでみたいな……となること請け合いです。 くれぐれも、電車の中で読んじゃいけませんよ。 福井県立図書館サイトの「覚え違いタイトル集」はこちら。 http://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/tosyo/category/shiraberu/368.html

『神様の友達の友達の友達はぼく』#918

クリント・イーストウッド監督デビュー50年、40作目の記念作という映画「クライ・マッチョ」を観ながら、なぜか最果タヒさんの言葉を思い出していました。 “人の心情とはばらばらで、辻褄のあわないものだと思うのだけれど、それゆえにひとつひとつに明確な言葉を与えていくと、自分の中で矛盾が膨らみ、自分を見失うことになるように思う。” 現代の日本では、スキルとしての「言語化」が注目されているけれど、言葉にすることでこぼれ落ちてしまうものもある。言葉にするということは、どうしたって具体の全部を表すことができないのだから。 そんな“不自由な”言葉への想いを綴ったエッセイが、『神様の友達の友達の友達はぼく』です。 ☆☆☆☆☆ 『神様の友達の友達の友達はぼく』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ この本のおもしろいところ、というか、校閲ガールとして苦しかったところは、カギカッコの中の文字が、中心からズレているところでした。 段落の最初の文章も、字下げの設定が自由。 これは……苦しい。 揃えたくなる。 そんな自分の感情と向き合いながら読んでいると、自分のかけている「色メガネ」が鮮明に感じられるんです。 人とつながることや孤独と付き合うこと、「世間」という謎の集団と自分との距離感などに、チクチクと揺さぶられている自分がいる。 わたしはどんな性格診断をしても、「孤独を愛しすぎている」と結果がでるくらいだけど、それでも、人と同じモノを持ち、人と同じ道を歩くことに安心していることがあります。 堂々巡りのつぶやきのように放たれる、数々の言葉の玉。ひとつずつポケットに入れて、ジャラリジャラリと感じていたい。 “心の壁をぶち壊すためのメソッドとか、わたしには時々暴力に思える。わたしの心の壁は、わたしのものです。あなたにぶち壊す権利はないと、静かに言える強さが欲しいわ。” 映画「クライ・マッチョ」は、メキシコに住む少年が、落ちぶれた元ロデオスターの男と一緒に旅をしながら、本当の「マッチョ=強さ」を知る物語です。 孤独のために、心に壁を築いていた少年と、老いた男の信念が、ジワジワと響いてきます。 不用意に放たれる言葉に傷つけられることもあるけど、救いもまた、言葉と共にあるのかもしれないと思った。

『カイジ「したたかにつかみとる」覚悟の話』#914

『カイジ』って、こんな話だったのか!! 原作のマンガは読んだことがなく、映画版を観て「うーーーーん」となって。原作と映画はだいぶ違うよ!!と聞いて、「ふーーーーん」程度の反応しか示せないくらい、私の中で距離があったのですが。 経済ジャーナリストである木暮太一さんの『カイジ「したたかにつかみとる」覚悟の話』を読んで、やっと人気の秘密が分かった気がしました。 ☆☆☆☆☆ 『カイジ「したたかにつかみとる」覚悟の話』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ 『賭博黙示録 カイジ』とは、福本伸行さんの代表作で、全13巻のマンガです。 (画像リンクです) 自堕落な日々を過ごしていた伊藤開司(カイジ)が、自分が保証人になっていた借金を押しつけられ、ギャンブル船「エスポワール」に乗り込む……というお話です。 藤原竜也さんが「カイジ」を演じた映画版なら観たことがある、という方もいるかもしれませんね。わたしもそうでした。 (画像リンクです) わたしの数少ない「経営者」の知人から、絶大な支持を得ているマンガのひとつでもありました。 でも、映画版を観ただけのわたしには、とても不思議だったんですよね。 いったい、どこにそんな魅力が?(映画が好きな方、ごめんなさい……) 「カイジ」は特別なスキルを持っているわけでもなく、努力の天才というわけでもありません。むしろ逆。自分に甘く、のらりくらりとした暮らしを送っていただけ。 でも、命のやり取りをする現場に放り込まれて、どんどんと変わっていきます。 彼を変えたのは、覚悟。 勝つために世の中のルールを知れ。そして他人が決めたルールに振り回されるな。 そんな進化の魅力が、『カイジ「したたかにつかみとる」覚悟の話』でやっと分かりました。本は経済の話が中心ですが、自分の人生を生きるためのマインド形成にも役立つエキスが満載です。 こういう進化を遂げられれば、人生はエキサイティングになるのかも。でも、命のやり取りはイヤだな。 「会社員」を卒業したいま。読みたかったマンガを制覇しようと、ひとつずつ味わっているところです。 さぁ、読書タイムだ。かなり眠いけど🥱 pic.twitter.com/nOzdnpHT6d — mame3@韓国映画ファン (@yymame33) January 6, 2022 次は『カイジ』にするかな。

『後悔しない生き方 人生をより豊かで有意義なものにする30の方法』#913

「後で後悔するよ」 この言葉ほど、日常に染みついた重言はないかもしれません。重言とは、同じ意味の言葉がダブっていることです。「頭痛が痛い」とか、「馬から落馬」とかなら、ハッキリとダブっていることが分かりますよね。 「後悔」も、「後になって悔いることになる」の意味なので、前に「後で」を付ける必要はないはず。 でも、なんだか「後で後悔する」と言う方が、「後悔」の度合いが強くなる気がするのです。 どんだけ後悔にまみれているんだろう……。 いまが一番楽しいし、いまが一番充実している。 そう言い切れるけれど、心のどこかに積み残した荷物があるようにも思う。普段は見ないふりをしているこの荷物が、「後で後悔する」要因なのかもしれないと、『後悔しない生き方 人生をより豊かで有意義なものにする30の方法』を読みながら感じました。 ☆☆☆☆☆ 『後悔しない生き方 人生をより豊かで有意義なものにする30の方法』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ 著者のマーク・マチニックさんは、アメリカで経営コンサルタントをされている方です。経済的に厳しかったころ、病に倒れたこと、友人を失った時のことなど、さまざまな場面で感じた、「後悔しない生き方」。これを、日々の中に取り入れようと提案する書です。 わたしは昨年12月28日に「会社員」を辞めました。 「会社員」最後の日を迎えた。 掃除して、挨拶回りをして外に出たら、澄み切った空が広がってた。がむしゃらにやりきった自分にカンパイ! 来年からはフリーランスという名のプー太郎です。お仕事ください😆 pic.twitter.com/a7WzHQRpWS — mame3@韓国映画ファン (@yymame33) December 28, 2021 今後の仕事のプランを建てたり、新しいチャレンジの準備をしたりする中で、当然ですが生活への不安もありました。 こんなおおざっぱで、楽観的な計画で、はたして一年後も生きていられるのだろうか!? そんな、考えても仕方のない思いにとりつかれないように、逆に必死になっている状態、ともいえますかね。 最終出社日は、いつもより早めにオフィスを出ました。本当はこの日までが「勤務」なので、定刻までいないといけなかったらしいんですけど。まー、いまさら何か言う人はいないですしね。 会社を後にして、そのまま本屋さんへと向かいました。いつものように

『人生が輝くロンドン博物館めぐり 入場料は無料です!』#912

あああああぁぁぁあああぁぁぁ。旅行に行きたい。 最近は旅行ガイドを見て、あちこちの町をあるく妄想をして楽しんでいます。かつて行ったところでも、見学していないところは多いものなんですよね。 ロンドンに行って驚いたことはというと、美術館などが「無料」なことでした。 入り口に寄付用のボックスはあるけれど、入れている人はほぼいない……。平日は学校の遠足っぽい子どもたちがウロウロしていたりもしますが、広ーーーいので、あんまり気になりませんでした。 もし行くなら、井形慶子さんの『人生が輝くロンドン博物館めぐり』で、戦略的に回るのがおすすめです。 ☆☆☆☆☆ 『人生が輝くロンドン博物館めぐり 入場料は無料です!』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ わたしがロンドンに行ったのは、合気道のセミナーがある時でした。師範のお供で来ているので、体育館とホテルを行ったり来たりしているだけ。セミナー終了後に半日だけフリータイムをもらって、ブラッと町歩きをするという、超超超貴重な時間なんです。 ある時はスコーンの食べ歩きをして、ある時は「ハリーポッター・スタジオ・ツアー」を満喫してご機嫌に。キングス・クロス駅の「ハリーポッター・ショップ・アット・プラットフォーム9 3/4」にも行きました。 他にも、テート・ブリテン美術館で、ミレーの「オフィーリア」をひとりじめで鑑賞したり、ヴィクトリア&アルバート博物館で、女王のティアラをかぶっているように撮影したり。 いかにも「観光客」な時間が楽しくて、稽古で足がガクガクしているにも関わらず、たくさん歩いたものでした。 『人生が輝くロンドン博物館めぐり』のよいところは、見どころが整理されていることでしょうか。もちろん、「何を」見るかは好みもありますけど、「この美術館に行くならこれを押さえておけ!」が載っているので、迷子にならずに済みます。 とはいえ、テートに行った時は、広すぎて仲間たちとはぐれてしまい、おまけに非常ベルが鳴り出して追い出される……という経験もしました。あの時は怖かった……。 次にロンドンに行けるのは、いつのことだろうか。

『ソウル案内 韓国のいいものを探して』#911

あああああぁぁぁあああぁぁぁ。旅行に行きたい。 昨日、旅行から帰ってきたところなのに、また行きたくなっています。特に、韓国に行きたいな……。 韓国旅行に関しては、格安旅行、ドラマ聖地巡り、カフェガイド、いろいろな本が出ていますが、わたしが愛用しているのは平井かずみさんの『ソウル案内 韓国のいいものを探して』です。 ☆☆☆☆☆ 『ソウル案内 韓国のいいものを探して』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ 著者の平井かずみさんは、「ikanika」を主宰するフラワースタイリストだそう。 「ikanika」 http://ikanika.com/ 骨董市で出会った、韓国の白磁の器に惹かれ、韓国の生活用品や食に興味をもったのだとか。 安国や仁寺洞といったアンティークの町はもちろん、梨泰院や狎鴎亭のザワザワした町にある癒やしスポットが紹介されています。 詩人の茨木のり子さんは、韓国で買った器の「ゆがみ」を、「味わい味わい」と言い聞かせていたとエッセイで語っておられました。 韓国の雑貨やキッチン用品、陶器やかごって、いまはすっきりかわいいものも増えましたけど、日本のものより「ざっくり、大味」なものも少なくありません。 それを「らしさ」ととらえる心の余裕が、旅に一番必要なものなのかも。 オトナのぶらぶら歩きにぴったりのガイドブックです。

『47都道府県女ひとりで行ってみよう』#908

世界は広い。日本だって十分に広すぎる。だから少しずつでも訪れる機会をつくりたかったのに。 移動を制限されるって、こんなにも気持ちをしょんぼりさせるのかと知った、この1年。 せめて本の中で旅行気分を味わおうかと、益田ミリさんの『47都道府県女ひとりで行ってみよう』を手に取りました。 内気な人間のひとり旅あるあるが満載で、笑ってしまった。 ☆☆☆☆☆ 『47都道府県女ひとりで行ってみよう』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ 日本には47都道府県もあるのに、行ったことがない場所があるのはもったいないなーと旅に出ることにした益田ミリさん。約4年にわたるひとり旅の記録が収められています。 せっかく来たんだからと、好きでもない名物料理を食べる? No! おしゃれなお店があるけど、気後れしそう。入ってみる? No! といった感じで、あくまでも自分のペースを貫く、無理をしない旅です。 実際、ひとりで旅をしていて困るのは食事なんですよね。わたしはお酒を飲まないので、居酒屋に入るのはちょっと申し訳なくなる。一人前で食べられる名物料理もあんまりない。 というわけで、一番安心するのがコンビニかファミレス……という益田ミリさんの選択は、とても共感しました。 わりと気の抜けた(失礼)記録なので、名所旧跡や地域の食べ物を期待して読むのは大間違い。それよりも、ちょっと・さらっと通り抜けただけでは、分からないことの方が多いのだと知ることの方が大切かもしれません。 とにかく「行く」ことが目的の旅なのです。 わたしも今日から温泉旅行に行く予定。お宿に私設図書館があるそうなので、どこにも出かけず、読書合宿になりそうな予感がしています。 非日常を体験してきます。

『ミーニング・ノート 1日3つ、チャンスを書くと進む道が見えてくる』#907

新しい年が始まると、ワクワクしながら開くものがあります。 まっさらな「黒革の手帳」です。 黒革じゃないこともあるけど。今年こそ……、今年こそ、日記を書き続けたい。毎年そう思いながら、思うだけで終わっております。 ちゃんとした「日記帳」を買ったときは、分厚さにひるんで即終了。ただの真っ白なノートになってしまったので、英語の単語練習に使いました。 どっちみち、本やなんかのメモは別のノートにまとめているので、ここ数年はスケジュール管理をメインにした手帳を使っていました。 でも、ホントにスケジュールを「管理」するのは、スマホのアプリ。紙の手帳は映画の半券を貼る「台紙」状態でしかない。日記用に買ったノートは、どんどん落書き帳に格下げされていきます。 なんとかならんか!? そう思っていたときに、後輩から教えてもらったのが、山田智恵さんの『ミーニング・ノート 1日3つ、チャンスを書くと進む道が見えてくる』です。 ☆☆☆☆☆ 『ミーニング・ノート 1日3つ、チャンスを書くと進む道が見えてくる』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ 日記というより、ホントに簡単な「一日の中で、チャンスだと思った出来事」を3つ書くだけ。だから続けやすいですよ、とのこと。 本当なのか!? 半信半疑で始めてみて、なんとか4日間続きました。最長記録かもしれない……。 で、ただ「チャンス」を書いて終わり、ではないんです。タイトルにある通り、起こった出来事の「意味づけ」をしていくんです。 step1:チャンスを探して書く step2:チャンスを意味づける step3:チャンスのつながりを探す step4:チャンスの使い道を考える step5:マンスリーページで大きな流れを見る これが『ミーニング・ノート』の書き方です。 手帳術について、何人かに話を聞かせてもらったことがありました。傾向として、大きくふたつがあるようです。 ① 日々の出来事を記入→ 振り返りで戦略を練る ② 逆算思考で立てた計画を記入→ 進捗を確認する 積み上げ型と進捗管理型のふたつといえるでしょうか。 計画を練って、計画通りに進めて、計画の進捗を確認する、なんてことが苦手なわたしは、たぶん積み上げ型の方が向いていると思われます。 こんな風に、タイプによっても日記の付け方は変えた方がいいのかも。 『ミーニング・ノート』によって意味づけていくと、チャンス

『ココ・シャネルの言葉』#902

「醜さは許せるけどだらしなさは許せない」 リモートワークで通勤がなくなって以来、ぷーくぷーくとフワフワしてきた自分に一番グサリときたココ・シャネルの言葉です。 本名はガブリエル・シャネル。「ココ」という愛称で知られ、窮屈なコルセットから女性を解放し、古い決まり事を切り捨て、新しい時代を切り開いていきました。 その信念に裏打ちされた言葉が、『ココ・シャネルの言葉』としてまとめられています。 ☆☆☆☆☆ 『ココ・シャネルの言葉』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ CHAPTER 1:美 醜さは許せるけど、だらしなさは絶対許せない CHAPTER 2:恋愛 私の愛する人は、私の意欲にけっして水をさしたりしない人だった。 CHAPTER 3:ファッション シンプルで、着心地が良く、無駄がない。 CHAPTER 4:仕事 誰も私に何ひとつ教えてくれなかった。 CHAPTER 5:人生 私はこうなりたいと思い、その道を選び、そしてその想いを遂げた。 目次の言葉を並べただけで、熱くて強い姿が浮かびますね。 ココ・シャネルは、貧しい子ども時代を経て、富と成功を手に入れますが、お仕着せの枠組みや常識を嫌い、常に挑戦していたことが分かります。 驚いたのが、一度引退した後、復帰した年齢。なんと、71歳でモードの世界に戻ってきたんですね。 わたし、まだまだやれるわ……と思った……。 他にも、怒りや自由を求める姿勢などから、持っていた「強い女」のイメージ。だけど、男性と対等であることとは「男性のようになること」とイコールではない。愛されてこそなんぼと語るシャネル。 こうした哲学に、しなやかな強さを感じました。 2021年も最後の一日になりました。 大晦日にはいつも一年の振り返りをしています。今年一年、どんなことにチャレンジをして、どんなことを積み残したのか。ひとつひとつ石を積み上げるように歩いてきた一年。 ココ・シャネルは人生について、こう語っています。 「私は、私の人生を作り上げた。なぜなら、私の人生が気に入らなかったからだ」 自分の気に入るように、人生をクリエイトできるのは、自分だけ。 さぁ、2022年を迎える準備をしなきゃ!

『ネイティブ表現が身につく!クイズで学ぶ韓国語』#897

こんな本が20年前にあったらよかったのに!! 『ネイティブ表現が身につく!クイズで学ぶ韓国語』の著者・金玄謹(キム・ヒョングン)先生は、東京で「ミリネ韓国語教室」を運営されている方です。 「ミリネ韓国語教室」 https://www.mirinae.jp/index.html 以前は日暮里にあったように思いますが、いつの間にか新宿御苑の前にお引っ越しされてた……。 10年くらい前、しばらく「ミリネ韓国語教室」に通って、金玄謹先生の講義を受けていたのです。たまに授業料を払い忘れていると、先生が冗談で「ミリ(先に)ネ(払って)!」と仰る、楽しい教室でした。 先生の本が出たことを知り、さっそく購入。あぁ、なつかしいと思わず読みふけりました。 ☆☆☆☆☆ 『ネイティブ表現が身につく!クイズで学ぶ韓国語』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ 韓国語は日本語と文法が似ているため、日本語スピーカーは「日本語で考えて、単語をあてはめて韓国語にする」形で覚えます。初心者のころは、これで文章が出来上がるので、とてもラクなんですよね。 でも、実は「自然な」韓国語ではないこともある。 特に単語の使い分けが分からなくて困りました。「ミリネ韓国語教室」の上級クラスでは、大量の作文が宿題にでます。その中から、日本語スピーカーが間違えやすいポイントを先生が解説してくれる、という内容でした。 『クイズで学ぶ韓国語』は、 授業の中で多かった間違いをクイズ形式でツイート ↓ 正解率によって間違いやすいポイントを精査 という過程を経てつくられた本です。だから、「あぁ、そこです……!!!」という感動がある。かゆいところに手が届くんです。 本自体は初心者から上級者までが対象とありますが、どちらかというと、中級以上の方が読むのにちょうどいいかもしれません。 わたしが本格的に勉強を始めた20年前は、中級以上の学習本がほとんどなかったんですよね。あの時、こういう本があればなーと思わずにいられない。 韓国語と日本語は、似ているとはいえ、違うところもいっぱいあります。そんな違いを押さえることで、逆に日本語の感度も高くなっていくからです。 金先生は、語学上達の秘訣をこう語っておられます。 “直訳や単語の置き換えだけでは正確な意図やニュアンスを区別するのが難しく、場合によっては違う意味になってしまうことも。より自然な韓国語を使

『韓国人はアンニョンハセヨとは言わない!?』#896

K-POPや韓国ドラマの流行で、またもや韓国語学習熱は高まっているのかな……と思いきや。友人が申し込んだ初心者クラスは、定員割れで開講しなくなったそうです。 いまどきは、教室に「通う」人が減っているのでしょうか。 YouTubeや書籍など、外国語を学ぶ手段は飛躍的に増えました。ホント、むかしのことを考えたらウソみたいに幸せな環境だと思います……。 韓国語は日本語と文法が似ているため、英語や中国語よりもとっつきやすい言語だといわれています。 ただ、悩ましいのが単語の「使い分け」。 日本語の通りに考えていると、ちょっと違和感のある表現になってしまったり、失礼になってしまったり。 その辺りは背景となっている文化を知ることが大切なのだと思います。 そんな韓国語の学習者におすすめなのが、鄭玄実(ちょん・ひょんしる)さんの『韓国人はアンニョンハセヨとは言わない!?』です。 ☆☆☆☆☆ 『韓国人はアンニョンハセヨとは言わない!?』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ 韓国ドラマ好きの先輩は、韓国語は分からないけど「オッパ(お兄さん)」や、「ヨボセヨ(もしもし)」といった単語はよく知っていました。 たしかに韓国語の学習本には、 こんにちは=アンニョンハセヨ と載っています。そして、これは時間に関係なく使えます。「おはよう」も、「こんばんは」も、全部「アンニョンハセヨ」。 だけど、朝会った人に、「アンニョンハセヨ」とは言わないんです……。 なんやそれ!?ですよね。 「アンニョンハセヨ」は、漢字で書くと、「安寧ですか」となります。つまりニュアンスとしては「お元気ですよね」に近い。一昨日会って、昨日会って、今日も会った人に「お元気ですよね」と問いかけるのは、ちょっとヘン。 「いや、毎日会ってるやん!!」というわけです。 じゃあ、代わりになんと言うかというと、最近のドラマでは「チョウン アッチム~」と言っていることが多いです。これは「いい朝ですね=good morning」という意味。10年ほど前のドラマでは、姑に「よくお休みになれましたか?」とあいさつしていました。 本には、特に家族には使わないとありましたが、ビジネスシーンでもあまり見なくなった気がします。他にも、社員の呼称などに社会の変化を感じています。 そこからもう一歩進んで、言葉のニュアンスを支える文化と変化を知ることのできる一冊です

『民話で知る韓国』#895

「トッケビ」って……、「河童」のイメージだったのか!!! 韓国生まれの鄭玄実さん(ちょん・ひょんしる)が、子どものころに聞いた民話を集めた著書『民話で知る韓国』に、そう記されていて衝撃でした。 ☆☆☆☆☆ 『民話で知る韓国』 (画像リンクです) ☆☆☆☆☆ 「トッケビ」は、韓国の昔話によく登場するもので、オバケと訳されていることもあります。とはいえ、日本の「幽霊」のようなおどろおどろしい存在というよりも、イタズラ好きの妖怪のような、小鬼のような感じ。 わたしにとって、 「トッケビ」 といえば、武将からトッケビとなり、1000年生きてきたコン・ユです。 (画像はAmazonより) それが、鄭玄実さんにとっては「河童」のような存在に思えたとのこと。 (画像はいらすとやさんより) 衝撃的すぎるやろ……。 兄弟対決、隣人対決といった構図は日本の昔話と似ています。そしてこのフォーマットは現代のドラマにも生かされているのだとか。 韓国の昔話はお決まりの言葉から始まります。 「むかしむかし、虎がタバコを吸っていたころ……」 現実的にはあり得ないことだけど、それくらいむかしのこと、ということでしょうか。『民話で知る韓国』に掲載されているお話は、「イェンナレ イェンナレ……(むかしむかし……)」で始まっているので、地域によるのかもしれません。 韓国社会といえば儒教の影響が挙がることが多いですが、実は民話にはあまり感じられないことが多いのだそう。 理由としては、民話は儒教が定着するよりも前の、土着の昔話として語り継がれてきたものだからではないか、と語っておられます。 鄭玄実さんは現在、NPO法人ふくかんねっとの理事長を務め、キムチ教室や農業によって交流を図っておられます。いつか訪ねてみたい。 <インタビュー>福島で韓国文化伝える 鄭玄実さん「相互理解が大切」│韓国政治・外交│wowKora(ワウコリア)   感動的な「トッケビ」を演じたコン・ユと、ペ・ドゥナ主演のSF「静かなる海」が今日からNetflixで配信されますね。制作はチョン・ウソン。 https://www.netflix.com/title/81098012 Kゾンビ・コンビが描く月と宇宙の物語。月で虎はタバコを吸っているかな?